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日系メーカー147社に聞いた「米中衝突の対応策」生産・調達変更も続々

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ファーウェイ社旗
Photo:123RF

 5月上旬、米トランプ政権による対中関税「第4弾」の表明を受けて、ある素材メーカー首脳は、社内に大号令を掛けた。「これで顧客によるサプライチェーンの見直しは決定的になった。顧客から生産・調達情報をくまなく収集せよ」──。

 米中による関税合戦は、自由貿易ルールを前提に米中ビジネスの成長戦略を構築してきた日系メーカーにとって痛手だ。

 これまで、米中経済の先行き不透明を言い訳にして、対米・対中投資の姿勢を決めかねてきた日本企業も重い腰を上げつつある。米中分断の経済圏を想定して、生産・調達・販売体制をシフトさせる動きが広がっているのだ。

 また、米国が“最もつぶしたい企業”として狙い撃ちする中国ファーウェイへの制裁圧力は強まるばかりだ。ファーウェイを重要供給先としてきた日本の電子部品・半導体メーカーにとっては大きな試練。顧客を開拓するなど“ファーウェイ切り”をするのか。あるいは、対中投資をさらに積極化させて中国での地産地消を進めるのか、決断を迫られている。

 そこで本編集部では、米国と中国にビジネスを依存する日本の製造業を対象に緊急アンケートを実施。147社から回答を得た。下図左が米国依存企業、下図右が中国依存企業による回答結果だ。

「好影響」はゼロの現実

 米中経済摩擦が業績に与える影響は深刻さを増しており、中国依存企業の「7割強」が今期の通期決算に「悪影響がある」と答えている。米国・中国依存企業共にQ1、Q2で業績に「好影響がある」と回答した企業はゼロだった。

 Q5の米中リスクのトップはそれぞれ、米国経済の減速と中国国内消費の低迷となった。ファーウェイへの制裁を機に、米国による中国企業の狙い撃ちが、中国による米国企業の排除を誘発することになるのは間違いない。技術覇権、軍事覇権を水際でストップさせるための「米中による投資・輸出管理の強化」が自由貿易の妨げになると考えている企業も増えている。

 特筆すべきは、Q6の対応策だ。3カ月前に実施した同様の調査と比べると、米国・中国依存企業共に、生産・販売拠点やサプライチェーンの組み替えに着手したところが確実に増えた。生産拠点を中国から東南アジアやインド、メキシコへシフトするなど、米中衝突の長期化を前提に、先手必勝で抜本策を講じ始めている。

(ダイヤモンド編集部 千本木啓文、浅島亮子、竹田孝洋)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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