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現状最強クラスのドラレコ「コムテックZDR026」を自腹購入テスト

2019年06月09日 12時00分更新

文● 栗原祥光 撮影●栗原祥光

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動画を見るのはPCがあればカンタン

 一通り使いやすい設定にしたところで、早速記録した映像を見てみることにします。microSDカードをPCに接続するとこのような感じでフォルダーが展開。撮影した動画はNOMALフォルダーに動画は格納するほか、駐車監視と衝撃感知時の動画はそれぞれのフォルダーに別途格納。ファイル名はタイムスタンプ表記ですので「駐車監視時の〇月×日の▲時の動画」を探すのがとても簡単です。

microSDカード内のフォルダ構造

 ファイル形式はAVIで、最高画質の場合、一つのファイルサイズはおよそ100MBで記録時間は30秒。ドラレコに付属する16GBのmicroSDカードで標準設定で90分、最高画質で約1時間分の動画が記録できるようです(イベント動画保存領域を20%に設定した場合)。とはいえ12時間の駐車監視機能をフルで録画して使ったり、ドライブの思い出を記録することを考えると1時間という録画時間は少なく、多ければ多いほどうれしいものです。

動画のファイル名とファイルサイズ

 そこで試しに手元にあるSanDiskの200GB microSDカードを挿入してみたところ、フォーマットの無限ループに陥り使うことはできませんでした。

SanDiskの200GB microSDカードを挿入した様子

 手元に他サイズのmicroSDカードを持っていないので、どこまで対応できるのかは不明ですが、素直にコムテック純正のmicroSDカードを購入するのが良さそうです。ですが、こちらは32GBまでしか用意されておりません。市販の大容量microSDカードが使えるとベストなのですが、それが叶わないのなら純正品でより容量の大きなmicroSDカードを用意してほしいと願うところです。

 さて、最高画質で記録したAVIファイルは専用ソフトウェアを介して再生します。ソフトは同梱されておらず、コムテックのHPからダウンロードしてインストールします。ちなみに無料で利用できます。

 ソフトではカメラの映像に合わせて、速度、そして衝撃感知と地図が表示されます。ですがこのソフトはWindowsのみでMacには非対応。さらにWindowsに標準搭載するMedia Playerでは音声は出ますが映像は再生不可。綺麗な走行動画をそのままSNSや動画サイトへ投稿、という使い方をしたいところですが、そのままアップロードすることはもちろんのこと、専用ソフトウェアを使って汎用ファイルへと変換することもできません。ですがリサイズなしでの静止画は取り出しは可能です。

 ちなみに、フリーソフトのXMedia Recodeを使うと前後の動画が分離は可能です。インストーラーに日本語はありませんが、アプリ内の表記は日本語で簡単な編集も可能です。

 実際の画面を見るとFull HDドラレコとは一線を画する映像に素直に感動します。正面だけでなく、左右の車両のナンバーもはっきり識別でき、リアもフロントと同じCMOSセンサーですから、後続車のナンバーも判別できます。動画もノイズレスで滑らか。アプリケーションも動作がモッサリして使いづらい、ということはありません。ファイルとファイルの切れ目にわずかな空白期間は発生しますが、実用で問題になることはなさそうです。夜間も綺麗でバッチリで不満はとくにありません。

 それでは動画をご覧いただきたいと思います。なお同じ場所の前後カメラの動画です(音声はミュートしていますが、実際は車内の音も録音されます)。

 さて、お楽しみは煽り運転の通知と自動録画機能。東名高速道路の下り線で試してみることにしました。用賀インターチェンジから海老名JCT方面へ車を走らせること数分。追い越し車線に入った途端、さっそく反応! ですがそれは動画の場合、トラックが車線変更をして一時的に車間が詰まり、その後車間が広がっていますから、煽り運転ではありません。この機能、結構な頻度でアラートが鳴るのですが「ちゃんと動作する」ことが確認できました。さらに専用アプリではマップ上にイベント発生現場がマークされます。

後続車自動録画機能

 東名高速を走ること約1時間で足柄サービスエリアの上り線に到着。車を止め、オプション機能である、駐車監視機能を試しました。エンジンを止めて降車すると、1分後から監視機能がスタート。しばらくして車を軽くゆすってみた後、乗車してエンジン始動した際にきちんと警告画面が出ました。その際、乗降時のドア開閉による衝撃部分は記録されていません。駐車監視機能は、サービスエリアをはじめ行楽地の混雑した駐車場など、不用意にドアが接触する可能性のある場所で利用は特にオススメ。ぜひ活用したいところです。

【まとめ】ドラレコの進化は日進月歩
定期的な買い替えがオススメ

 これができればもっといいのに、という不満点は確かにありますが、ZDR026のハードウェアは素晴らしいの一言で、全体的に満足しています。あわせてドラレコはカメラの進化だけでなく、機能も進化していることを実感した次第で、一度買ったから安心ではなく定期的に買い替えた方が望ましいとも感じました。

 ドラレコは今後4K、8Kといったさらなる高画質化や多機能化していくことは間違いないでしょう。筆者としては、この2Kドラレコで止まることなく、それらが出たら乗り換えていくつもりです。いっぽう、自動車事故は前後だけでなく左右からも発生します。いまだ数は少ないものの360度録画可能なドラレコの動向にも注目したいところです。

 ドラレコはドライバーに安心・安全を与えてくれるものではありません。安全運転はドライバーの責任です。「かもしれない運転」「キープレフト」を心掛け、万が一の時はドラレコで車に起きた状況を関係者にしっかりと伝える。これが現代のドライバーの責務ではないでしょうか。

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