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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第613回

リコーの「THETA Z1」で360度猫まみれの写真を撮る!

2019年06月01日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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自撮り棒的なものを使うと猫も警戒せずに撮れる

 続いて、レンジフードに乗ってた猫。先ほどのVR用一脚(細めの一脚や、自撮り棒でも可。わたしはその手のまとめて「シータ棒」と呼んでますが)にTHETAをつけ、ちょいと腕を伸ばして上から撮影。THETAを直接持つと、手の指が盛大に映り込むけれども、何らかの棒を介することでそれが目立たなくなるのだ。先ほどセットから三脚部分をはずして、短くすると手持ちの「THETA棒」として使える。

短くするとこんな感じ。さらにミニ三脚部分を外すと、長い自撮り棒のように扱える

 で、レンジフードのちょっと上にTHETAが来るようにしてパシャリ。広い範囲が写るように切り取ると、超広角独特の遠近感強調や背景の広さを楽しめるのである。

この子、レンジフードの上が好きなのでよくのっかってくつろいであるのだ。THETAならレンジフード+部屋全体を一度に撮れる。2019年4月 リコー THETA Z1

 何らかの棒(自撮り棒でもミニ三脚でも)を介することでTHETA自体を身体からちょっと離せるので、猫的にもデカい人間がいきなり近づくよりは「ん? なんだなんだ?」って感じで待っててくれやすい。この白猫なんかまさにそんな感じ。いい感じで「ん? それはなに?」って顔でTHETAを見上げてくれた。

こういう写真を撮ろうと、棒につけたTHETAを白猫の真上に持って行って撮影。THETAは全方向を撮影してくれるので細かな構図は考えなくてOKなのがまた気楽でよいのだ。2019年4月 リコー THETA Z1

 では例によって外へも行ってみよう。全天球カメラの、ある程度近くから撮らないと猫が小さく写りすぎる、背景が広く映り込むので撮影場所を推測しやすいという性格上、屋外猫を撮るにはあまり向かないんだけど、そこは撮るときに意識しようってことで、1枚だけ。

 小さな公園にいたチャシロ。この猫、気が向くと撫でさせてくれたり近くに来てくれるのだけど、今日はちょっと警戒してたようで、草むらでじーっと見てる。なので、ちょいと草の隙間からTHETAを差し入れてみた。わたしと猫の位置関係はこんな感じ。

リトルプラネット機能を使って下から見上げる感じに。わかりにくいけど、わたしは草むらの外側にいてわたしと猫の間にTHETAがはさまってる。2019年4月 リコー THETA Z1

 で、猫だけをリトルプラネット風にして(地面が丸くなってる)みたのがこちら。

草むらと猫。遠近感がいい感じ。2019年4月 リコー THETA Z1

 こんな感じで今回はTHETA Z1で頑張ってみた。今までのTHETAはイメージセンサーが小さくて画質があまり高くなかったので、こうして一部を写真として切り出すとクオリティ的に難があったのだけど、Z1は1型センサー搭載のおかげで、Webで楽しむくらいならかなりイケるのがうれしい。

 猫撮り向きではないけど、全天球ついでにひと味違った猫写真をひねり出したいときにぜひ。個人的には、おあつらえの場所に猫がいて手元にTHETAがあれば(だいたいバッグに入ってる)積極的に撮りたい所存です。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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