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50歳から「ゼロ・リセット」して、人生を蘇らせる思考法

2019年05月29日 06時00分更新

文● 本田直之(ダイヤモンド・オンライン

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人生のターニングポイント
写真はイメージです Photo:PIXTA

“人生100年時代”という言葉が定着しつつある現代日本において、折り返し地点となる50歳は、まさに人生のターニングポイント。そこからの人生を充実させるには、今まで培ってきたスキルや知識をリセットし、変化を受け入れる必要があります。そこで前回に続き、常に一歩先を行くライフスタイルを実践してきた本田直之氏の最新刊『50歳からのゼロ・リセット』(青春出版社)から、50歳前後のビジネスパーソンに必要な“人生との向き合い方”について紹介します。

50代で重要なのは「立ち止まってみる」こと

 50代のビジネスパーソンの日常は何かと忙しいものです。オフィスでは若手の話を聞き、与えられている目標を達成するための指示を出し、上司や会社の考えていることを想像しながら先々のことにまで思いを致す。プライベートでも親の介護問題や子どもの成長に合わせた諸問題と向き合い、なかなか自分だけの時間を取ることができません。

 だからこそ、「物事を考える時間」「自分と向き合う時間」を持つことはとても大切なインプットの時間になります。例えば、あなたが今、読んでくれているわたしの記事に書かれていることの100%が、あなたにとって正しいわけではありません。大事なのは、読んでくれた人が少し立ち止まり、自問自答することです。

「自分と向き合う時間か…。自分には今、独りで考える時間が足りていないかも」と気づき、「そういう時間を持とう」と心がけるのもいいですし、「いや、今は脇目を振らずに突っ走る時期だと思う」と決めるのも自由です。この一拍置く時間があるかないかによって、人生の流れは大きく変わってきます。

 わたしたちの脳は自分で選択し、決めたことについては満足して取り組んでいこうとする性質を持っています。一方で、なんとなく流れに任せてやり始めたことは、継続できずに途切れてしまいがちになります。若い頃は人の作った流れに乗って進む時期があってもいいでしょう。もし、その流れに流されて思い描いたこととは違う結果が出たとしても、それを反省材料にして、取り戻す時間があるからです。

 しかし、50代から先の人生では、時間という資産の貴重度がますます増していきます。「この流れに乗っていいのか?」「違う方向に進んでいないのか?」と一度、立ち止まり、チェックすることで時間をロスするリスクを減らすことができるのです。

50代で確かめておきたい「自分で稼ぐ能力」とは

 わたしは独立して成功した人、失敗した人、会社の中でうまくいく人、うまくいかない人をたくさん見てきましたが、「やらされている」「やってやっている」感覚で仕事をする人でうまくいった人を正直、見たことがありません。いわんや独立には絶対に向いていません。

 なぜなら、自分でビジネスを始めたら、最初は何から何まで自ら動かなければ何事も前に進んでいかないからです。今、自分のいる環境、自分が実践しているやり方が闇雲に正しいと思っているかもしれませんが、それは会社という器が用意してくれた環境であり、周りが支えてくれて可能になるやり方に過ぎないのです。

 そんな受け身な仕事の仕方を変えるためには、複業を通して何かにチャレンジし、外の世界の風にさらされることが効果的です。実験としての複業が、多くのことを気づかせてくれます。無駄に高いプライドがあるなら、その鼻っ柱は誰かが簡単に折ってくれます。その痛みを先に知っておくことが大切なのです。

 もし、あなたが自分のいる会社がこの先、どうなるかわからないと感じているのであれば、いつ出て行っても大丈夫な準備をしておくべきです。だからこそ、思い切りよく会社を辞めないこと。現状に不満があるときほど、外の芝生は美しく見えます。50歳の時点で少なくとも70歳までは現役で稼げるようにしておくためにも、複業に挑戦しておきたいものです。

 自分で稼ぐ能力があるのか、ないのか。ないならばどうすればそれが身に付くようになるのか。それをサラリーマンという安定した立場が続くうちに実験することで、50代でやるべきことが見えてきます。

変化する時代を楽しめる50代になるために

 現代は、幸いわたしたちが若い頃よりも、ネットなどのインフラやデジタルツールの発展で、選択肢は増え、いろいろなことがやれる環境が整っています。したがって、デジタルツールを使って新しいチャレンジをするチャンスも広がっているはずです。「インスタグラム?自分には関係ない」と思う人と、「よくわからないけど試しにやってみようかな」と思える人とでは、どちらが人生の可能性を広げられるでしょうか。人生は壮大な実験です。何が功を奏すか誰にもわかりません。だから、小さな試行錯誤を続けることです。シニアと呼ばれる世代もインターネットを使ってすごいことをやり始める。そんな人たちがたくさん出てくる社会はとても刺激的で魅力的だと思います。

 事実、1990年代は複業を実現しようとしても難しい環境でした。そもそも会社が社員の複業を認めることはなく、またこっそりと始めようにもスタート時に多額の金銭的、時間的なコストが必要でした。それが今はインターネット上のさまざまなサービスを駆使することで、お金と時間の両方のコストを限りなくゼロに近い形でスタートを切ることができます。隙間時間を使って別の仕事ができる、いい時代になったのです。

 それはそのまま50代以降の生活の選択肢と可能性の拡大につながっています。あとはその流れに乗っかるのか、旧来の価値観のまま傍観しているのか。環境がいくら整ったとしても、最後に変化を楽しむかどうかを決めるのは本人です。柔軟な発想を持てば、50歳から始められることはたくさんあります。人生100年時代だからこそ、アンテナを広く、好奇心を持って自分の可能性を広げていきましょう。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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