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私立中学の情報量で他を圧倒する「中学図鑑」、自慢は取材の中立性

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社員による独自取材や、情報量の多さで注目を集めています。
社員による独自取材で注目される「中学図鑑」。入試問題や制服レポート、図書館での貸し出しベスト10など、圧倒的な情報量が強みだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

私立中学なら3年間で平均450万円もかかるが、実際に学校を選ぶ際の情報の整備はまだまだ。そんな状況を打破しようとオープンした、約400もの項目で学校を徹底調査したサイト「中学図鑑」に注目が集まっている。

400項目で首都圏の
中学を徹底解剖!

 受験生にとって春から夏は、志望校を選ぶ大切な時期。どの学校でもオープンキャンパスや説明会が頻繁に行われ、大勢の保護者や生徒が足を運ぶ。

 学校選びは人生の大きな選択のひとつである。というのも、私立中学校の場合、3年間にかかる費用は平均450万円。塾の費用なども足すと非常に高額な「買いもの」になるからだ。費用もそうだが、今後の人生を左右する学校は、できる限り情報を集めて慎重に検討するに越したことはない。

 ところが、高額な出費にもかかわらず、学校選びに関する情報は少ないのが実情だ。市販のガイドブックや学校説明会、塾からの情報、Webサイトなどを利用している方が多いと思うが、満足できているだろうか?

 こういった情報不足を改善しようと始まった教育サービスがある。「中学図鑑」は、文字通り、中学校に関する情報を「図鑑」のように詳しく掲載しており、受験生や保護者から注目を集めている。

 掲載されているのは、首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬)の私立中学校、国公立中高一貫校342校だ。特徴としては、なんといっても情報の多さ。1つの学校につき、約400項目もの情報を閲覧できる。一般の学校紹介サイトに比べ、約20倍のボリュームである。

 授業内容、校舎、交通手段といった一般的なものはもちろん、「授業で扱う教材解説」「定期試験問題」「校長と教育評論家の対談」「副校長インタビュー」「生徒のノート公開」「図書館の貸し出しベスト10」「専門家が入試問題を解説」「説明会レポート」「行事レポート」「保護者、OB、塾からの評判」「制服イラスト」といった細かい情報まで掲載している。現在5万人の小学生保護者が登録しており、利用は無料である。

 このサービスを立ち上げたのは、教育図鑑株式会社。東京大学、NTTなどの研究者が参画する大学発のベンチャー企業である。代表取締役の矢野一輝さんは、東京大学大学院を修了、大手企業を経て、現在は大学の准教授を務めている。

「大学に勤務するようになって驚いたのが、中退する学生の多さです。その背景には、名前やブランドで大学を選んでしまい、内容を詳しく調べないまま入学するケースが多いということがある。志望校を選ぶ時点でミスマッチが起こっていたのです」(矢野さん、以下同)

社員ライター中心で
取材の中立性にも配慮

 学生募集にも携わった経験を持つ矢野さんは、学校関係の情報量の少なさを問題視するようになる。

「ここ数年、学校を紹介する専門サイトがいくつか登場しましたが、満足できるものは見つかりませんでした。まず、掲載されている学校数が少ない。大手のサイトでも全体の1〜2割程度の学校しか掲載されていません。各校の情報量も少ない上に、学校ごとに項目を比較する機能がなく、横断的な閲覧ができません。これでは生徒が情報不足のまま、志望校を選んでしまうのも当然です。また、そういうサイトに掲載されている情報(口コミ)は、誰がどんな立ち位置で投稿したのかが不明瞭で信用性に欠けるのも問題です」

近日中に導入予定の機能では、マイページで選択した各校の同じ項目を比較検討できる(画像はサンプル)

 こういった問題を払拭しようと、中学図鑑ではライターの立ち位置を明確にしている。

「取材は当社の社員が行っています。インターンや卒業生に依頼することもありますが、その際は、あえて“辛辣な質問”も盛り込むようにしています。例えば、いじめがあった場合、学校はどう対処しているのか、実際に3年間に必要な費用はいくらなのか、通学ルートは本当に安全なのか、トイレはきれいなのか、寄付金はどうなっているのかなど、本当に知りたいことを掲載しています。良いことだけでは生徒や保護者からは信頼してもらえません」

 ユーザーは、マイページを設定することができる。現在進行中のサイトリニューアルにより、気になる学校の情報を比較検討できる機能も備わる予定だ。すべての学校に同じ質問をしているため、横断的な閲覧が可能である。

「学校選びは人生を左右する重要な行為です。ネットがなかった時代は、塾の先生や保護者同士の口コミで選ぶしかありませんでした。しかし今は、ネットによって学校への評価も、ネガティブな情報も知ることができる時代です。細かい情報を比較検討することで、入学後のミスマッチを減らせますし、より自分に合った学校を選ぶことができると考えています」

 この中学図鑑、現在掲載されているのは首都圏のみだが、今後は関西、中部へと拡大し、近い将来には全国展開の予定だ。また、今夏には高校や大学を対象にした「高校図鑑」「大学図鑑」もリリース予定である。

 現在、小中高の順番で学校指導要領の改訂が進んでいる。来年度には大学入試も新しい制度に変わる。教育を取り巻く制度が大きく変わっていく今、学校自体も様変わりしている。最新情報をキャッチして、主体的に学校を選んでいくことが、これからの時代、必要になってくるのではないだろうか。

(吉田由紀子/5時から作家塾(R))


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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