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外資系の採用面接で気をつけるべき日本企業との「違い」

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Photo:PIXTA

終身雇用が前提だった日本も、いまや2人に1人が転職をする時代。その転職先として、昨年話題となった“GAFA(Google・Apple・Facebook・Amazon)”をはじめ、外資系企業への関心が高まっています。しかし外資系企業への転職には、日本企業とは異なる意識の持ち方やノウハウが必要となってきます。そこで前回に続き『やっぱり外資系!がいい人の必勝転職AtoZ』(青春出版社)から、外資系企業で自分らしく働くための職場の選び方や転職ノウハウを抜粋して紹介します。

外資系企業の登竜門「英文履歴書」のポイントとは?

 前回は、外資系企業における日本企業との違いや、求められる人材について述べてきました。では、いざ外資系企業への転職を目指すと決めたとき、何から始めたらよいのでしょうか。

 まず、外資系企業で提出しなければならないのが「英文履歴書」です。一般的に、英文履歴書と呼ばれる書類には「カバーレター」と「英文履歴書本体」の2種類があります。具体的に、カバーレターとは自分の経歴と志望動機をアピールする書類で、英文履歴書本体とは応募者がこれまでの経歴を端的にまとめ、企業側に求人ポジションとの適合性を判断してもらうための書類です。

鈴木美加子
鈴木美加子:グローバル・キャリア・カウンセラー

 ここで、多くの方が「採用担当者が最初に目を通すから」と、書類の一番上に乗るカバーレターに力を入れがちです。しかし実際は、カバーレターはほとんどの担当者があまり読まないので、作成に労力をかけるのは効率が良くありません。カバーレターの作成にあてる時間があれば、履歴書本体を整え、可能なかぎり提出先に合わせた調整をおこなうことをお勧めします。採用担当者がカバーレターをあまり読まない最大の理由は、カバーレターはあくまで「文章による自己PR」にすぎないからです。多くの場合、応募者が自分自身を魅力的で大きく見せるよう、かなり“盛った”内容になります。

 では、カバーレターはどのように書くのがよいのでしょうか。自分の個人情報や応募するポジションなど基本情報のほか、「応募先企業の商品に関する知識や、つながりを感じられるエピソードを交え、興味の高さをアピールする内容」「なぜ自分がこの仕事に適任だと思うかの説明」を簡潔にまとめてください。これらの内容をA4用紙1枚におさめるのがポイントです。

 一方、採用担当者が注目するのは英文履歴書本体。中でも、最も重要な項目が「職歴」です。英文履歴書では、日本の履歴書と違い、「現職」から順に過去にさかのぼって書いていきます。なぜなら採用側としては「応募者が現在、どんな仕事をしているか」が最重要なので、直近の仕事について深く知りたいからです。かなり前の仕事のことを詳しく知っても、必ずしも現在には当てはまらないと思われるわけです。したがって、現在および6~7年以内の仕事をより深く記述するのがお勧めです。

 これらの書類をすべて英文で作成するとなると不安もあるかもしれませんが、ネイティブに代行してもらった履歴書などは、採用担当者が読めばすぐにわかります。完璧な英語を目指さなくてもよいので、必ず自分の言葉で書くようにしましょう。

外資系企業の採用面接では“ここ”を見られている!

 転職活動における最終段階が「採用面接」です。それまでにどれだけ懸命にスキルアップを図り、応募書類を完璧に用意したとしても、最終的には面接で合否が決まります。では、外資系企業の採用面接において、人事担当者はどんな点を見ているのでしょうか。

 まず、外資系の面接では、アイコンタクトを意識しましょう。面接でのやりとりが日本語であれ英語であれ、相手の「目」を見て会話してください。日本の就職指導や新入社員研修では、「人と話すときは、3割は相手の目を見て、残り7割は相手の喉あたりを見て視線を外しましょう」と指導されることもあると聞きます。

 一方、外資系では、日本人同士でもアイコンタクトを取るのが当たり前なので、目を見ずに会話する人には違和感を覚えます。採用担当者に「英語でのコミュニケーションに慣れていない」と思われては不利なので、アイコンタクトに慣れていない方は、相手の目を見て会話する練習をして、面接に臨んでください。

 また、面接が英語でおこなわれる場合、相づちの回数は多すぎないように注意しましょう。日本語での会話における相づちは、「共感(=あなたの話を聞いています)」を意味しますが、英会話における相づちは、「同意(=あなたの話に賛成します)」を意味します。英会話に慣れている人が頻繁にうなずくことは、ほぼありません。面接中にうなずく回数が多いと、相手から「英語に慣れていない」と思われがちです。

 さらに、採用面接でここだけはどんな企業も見ている!という共通ポイントが1つあります。それは、「感じの悪い人は採用したくない」ということ。企業としては、能力やスキル、自立心などももちろん気になりますが、それ以前に、同じ職場の仲間として一緒に働ける人なのかを見ます。どれだけ能力が高くても、職場の雰囲気を悪くしそうな人、覇気がなく暗い感じを受ける人、会社に溶け込む意思がないと感じられるような人は、できれば採用したくないでしょう。面接本番は緊張してしまうかと思いますが、最初に名乗る際に1回でいいので笑顔が出せると、だいぶ印象が違うはずです。

面接官が日本人でも「英語」で面接をするワケ

 外資系企業の面接では、面接官が日本人であっても、英会話で採用面接をおこなうことがあります。これは、候補者の英語力を確認するのが目的です。

 とくに、海外の専門学校・短大を卒業した方や、ワーキングホリデー経験者の場合、最初は面接官が日本語で会話していたのに、唐突に英語に切り替わることもありえます。なぜかというと、大学・大学院への留学に比べると、専門学校・短大への留学は、入学時に求められる英語力が低くてもOKだからです。在学中に英語力向上の努力をするかどうかも、少し危うい傾向にあると採用担当者はわかっています。

 また、ワーキングホリデーの場合、現地で英語を使う機会がかぎられるので、真の英語力を面接で試される傾向があります。海外留学やワーキングホリデーそのものは素晴らしいのですが、実際に海外で何をしたかによって、本当に英語力の向上ができたか、その後も一定の英語力をキープできているかは大きく異なってきます。

 面接での英会話は、完璧な発音や文法でなくても、もちろん大丈夫です。微細な間違いを気にしすぎず、自信を持ってしっかり話せるようにしておきましょう。採用面接をうまく切り抜けるには、緊張しないことが肝心です。あがってしまうと頭の回転が鈍くなり、普段なら使える単語も出てこなくなります。たとえ自信がないとしても、「今さら、英語上級者であるかのように振る舞うのは無理なこと」と割り切りましょう。

 また、ゆっくりしたスピードで話すこと、知っている単語を使うこと、なめらかに話すことを心がけてみてください。緊張して早口になる方は多いですが、英語を一音ずつ切れ切れで話すと、とても聞き取りにくいです。ゆっくりでも途中で切れない英語のほうが聞きやすく、印象もよくなります。

 英会話に切り替わると、少し話してみて「これはダメかも」と感じることもあるでしょう。面接の途中で精神的に凹むと、なおさら英語力が下がってしまいます。ベストを尽くすつもりで、最後まで気を落とさないことを心がけましょう。

 最後に、面接とは企業側が候補者を選考するだけではなく、あなたが会社を選ぶ、大切なお見合いの場でもあります。私自身の経験から、職場には「合う/合わない」があると明言できます。たとえ社名が有名で一見「良さそう」な企業であっても、相性がいいとはかぎりません。自身に合った職場を選べるよう、しっかりと企業分析と自己分析をおこなって採用面接にチャレンジしてください。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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