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「Azure VMware Solutions」発表でマイクロソフト・ナディラCEOも登壇、「DTW 2019」レポート

「Dell Technologies Cloud」マイケル・デル氏基調講演で発表

2019年05月02日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 米国時間2019年4月29日に開幕した「Dell Technologies World 2019」。初日基調講演ではデル テクノロジーズ会長兼CEOのマイケル・デル氏が登壇し、新しいハイブリッド/マルチクラウドソリューション群「Dell Technologies Cloud」や、エンドトゥエンドのエッジデバイス(PC)ライフサイクル管理ソリューション「Dell Technologies Unified Workspace」などを発表した。

「Dell Technologies World 2019」基調講演に登壇し、クラウド関連ソリューションの発表を行った同社 会長兼CEOのマイケル・デル氏
Dell Technologies World 2019は米国ラスベガスのサンズ エキスポ コンベンションセンターで開催されている

 初日の発表ではいずれも、Dell Technologiesファミリー企業であるVMwareのテクノロジーが重要な構成要素となっており、基調講演にはヴイエムウェア CEOのパット・ゲルシンガー氏も登壇。さらには事前にアナウンスされていなかったマイクロソフト CEOのサティア・ナディラ氏が登壇し、Microsoft AzureデータセンターでVMwareのSDDC(Software-Defined Data Center)環境を提供する新サービスなど2つの発表を行った。

 本稿ではまず、初日に発表されたこれらのクラウド関連ソリューション群を整理して紹介したい。

VMware CEOのパット・ゲルシンガー氏(右)に加えて、マイクロソフトCEOのサティア・ナディラ氏(左)もサプライズ登壇。それぞれのテクノロジーが連携する新ソリューション群が発表された

フルマネージド型での導入も可能なSDDC環境「Dell Technologies Cloud」

 まずは、ハイブリッドクラウド関連の製品/サービスポートフォリオ「Dell Technologies Cloud」だ。

 ここでは「VMware Cloud Foundation(VCF)」を異種クラウド間で共通するプラットフォーム/オペレーショナルハブと位置付け、VCFベースでサービスを提供するさまざまなパブリッククラウドとの間、あるいは自社内のエッジ/データセンターの間で、運用管理の一貫性やワークロード(VM、コンテナ)の可搬性を実現することで、クラウド間が分断された“クラウドサイロ”を解消する。

 それに加えて、Dell Technologiesファミリー企業の製品やサービスによる調達や展開、ファイナンス、セキュリティ、データ保護、ライフサイクル管理といった付加価値もあわせて提供し、堅牢かつ効率的なSDDC環境を実現していく狙いがある。

 今回は、顧客企業の導入形態に合わせて「Dell Technologies Cloud Platform」と「Dell Technologies Cloud Data Center-as-a-Service」という2つのソリューションが発表されている。

「Dell Technologies Cloud」は2つの提供形態が発表された

 前者のDell Technologies Cloud Platformは、Dell EMCとヴイエムウェアの共同設計による、オンプレミス(顧客データセンター)にVCF環境を構築するためのインフラ製品群である。

 具体的には、VCFとの緊密な統合が図られているハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品の「VxRail」をはじめ、コンバージドインフラ(CI)製品「VxBlock 1000」、VCF環境として動作検証済みのDell EMC製サーバー/ストレージ/ネットワーク製品をラインアップする。これにより、顧客企業が最適なパフォーマンスと規模を持つオンプレミスのSDDC環境を構築できるようにする。

Dell Technologies Cloud Platformは、VMware Cloud Foundation(VCF)との緊密な統合が図られたHCI(VxRail)/CI(VxBlock)/データセンター製品群

 後者のDell Technologies Cloud Data Center as a Service(「VMware Cloud on Dell EMC」とも呼ばれている)は、上述したDell Technologies Cloud Platformをマネージドサービスとして提供するものだ。

 具体的には、顧客企業のオンプレミス環境(データセンターやエッジ)にVxRailインフラを設置し、Dell EMCがリモートから運用管理を行うというものだ。今回はベータ版として提供を開始しており、一般提供開始は2019年下半期を予定している。

 顧客企業のIT管理者は、ポータル画面から複数ロケーションに展開したSDDC(VCF環境)インフラの稼働状態を監視し、ハードウェアリソースの追加リクエストやプロビジョニングといった操作を行える。ただし、VxRailやVCFのメンテナンス作業(パッチ適用など)や物理ノード追加など、多くの作業は自動化とマネージドサービス化がなされており、管理者は大幅な省力化が期待できる。

 そのほかにもサブスクリプションモデル(月額払い型)が選べるなど、オンプレミス環境でパブリッククラウドのような利便性とシンプルさを目指したサービスと言える。

Dell Technologies Cloud DC as a Service(VMware Cloud on Dell EMC)の概要。顧客オンプレミスに設置したVxRail+VCF環境をフルマネージド型で提供する
DC as a Serviceの提供フロー(製品データシートより)。顧客データセンターへの導入から運用監視まで、Dell EMCが行う

 なおこのDC as a Serviceは、ヴイエムウェアが昨年秋のVMworld 2018 USで発表した「Project Dimension」に基づくサービスである。VxRailのゼロタッチプロビジョニング(プラグアンドプレイ導入)や、ソフトウェアやファームウェアの安全な一括アップデートが可能であり、IT管理者のいない小規模なエッジ拠点にも容易に展開できるはずだ。

 またDTW展示会場の説明員によると、提供開始時点ではリソース不足の監視や容量追加リクエストは顧客側の作業となっているが、将来的にはDell EMC側からプロアクティブにノード追加を提案するようなサービス拡張も検討しているという。

基調講演で披露されたデモ画面(顧客向けポータル)。複数拠点に配置されたSDDCインフラの監視、リソース(VxRail物理ノード)の追加リクエストなどが行える。アラートが発生した場合もDell EMC側で自動的に対応作業を実施するため、顧客管理者は管理作業を省力化できる
DC as a Serviceで顧客データセンター/エッジに設置されるVxRailラックのイメージDell Technologies Cloud Platformの全体像。ヴイエムウェアのテクノロジーが中核をなす

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