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太陽系外から恒星間天体が5年前にも飛来、大気圏で焼失か?

2019年04月21日 11時55分更新

文● Erin Winick

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米国航空宇宙局(NASA)の地球近傍天体データベースを調査していた研究者は、5年前に南太平洋上空の大気圏で燃え尽きた隕石を発見した。

太陽系外から地球に接近した初の天体として知られている「オウムアムア(Oumuamua)」に、2018年は相当な興奮が起こった。研究者のいくつかのコメントから、異星人ではないかの憶測まで流れた(異星人ではないので、落ち着いて)。 この発見がきっかけとなり、ハーバード大学のアビ・ローブ教授らのチームは、地球近傍の最速の隕石の研究を始め、奇妙な軌道を持つ天体をもっと探そうとした。

より速い動きは、地球を回る軌道に縛られていない隕石だというサインになる。研究者が見つけた幅90メートルの隕石は、2014年1月に地球の大気圏で燃え尽きたとき、秒速約60キロメートルで飛んでいた。これが、発見した隕石が惑星間に起源を持つのではないかという最初の手掛かりだった。

アーカイヴ(arXiv)で発表された最初の論文で、ローブ教授のチームは隕石の軌道を時間的にさかのぼると、その隕石は別の惑星系内、あるいは銀河系の星から飛来したかもしれないことが分かると述べた。これは、太陽系外から地球に飛来した初の隕石となるだろう。

もちろん、他にも過去に太陽系の外から隕石が飛んで来ているかもしれないが、ただ、その時点で探知する能力はなかった。実際、おそらく10年に一度だとチームは予測している。

大気圏で燃え尽きる前に、このような隕石をもっと上手く追跡し探知できれば、隕石が完全に消え去ってから何年も経った後にただその軌道を調べるのではなく、隕石の残骸の研究もできるようになるだろう。

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