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業界人の《ことば》から 第339回

エアアジアがオラクルを活用した財務/管理会計業務の改革を披露

2019年04月18日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII

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オラクルを活用した財務/管理会計業務の改革

 「エアアジアはインターネットを最初に使った航空会社であり、ソーシャルメディアを最も積極的に活用している航空会社である。最新のテクノロジーを使うことで、エアアジアはコンシューマフレンドリーの会社になることができた。DNAのなかにデジタルが入っている航空会社である」とする。

 機体のデザインにも大きく表示されている「airasia.com」のサイトには、月6500万人のビジターがおり、オンサイトの航空チケット販売だけで、毎年160億リンギット(約4300億円)のセールスがあるという。また、ソーシャルコマースのなかでは、1人の女性社員が、月間200万リンギット(約5000万円)を販売するという実績も出ているという。

 ほかにも、5000万人が利用しているBIGLIFEやBigPay、New Air Asiaといったサービスを展開。トラベルデータを活用した資金の貸与や、他社の航空会社のチケットや、ホテルへの宿泊、レストラン観光などのサービスも一緒に販売するパーソナライズサービスも提供しているという。

 とくに、エアアジアのデジタルトランスフォーメーションにおいて象徴的な取り組みが、オラクルの「Oracle ERP Cloud」を活用した財務/管理会計業務の改革だ。

 エアアジアはアジアのほか、オーストラリア、中東、米国など25の拠点で航空事業を展開しており、財務部門は異なる通貨間でデータを調整し、異なる国のサプライヤーと取引する必要があるため、各業務部門はバラバラのシステムを活用。複雑な業務処理を余儀なくされていた。

 これをOracle ERP Cloudで統合。財務および調達業務全体のビジネスプロセスを標準化し、財務および調達業務のすべての情報を単一のデータベースから取り出すことができるようになったという。

 またOracle EPM Cloudを活用して、グローバルに展開する拠点間の会計データ調整を効率的にし、財務報告や管理レポート、規制対応レポートなどを迅速に発行できるようになったほか、事業収益/利益の集計と分析/シミュレーション、レポート作成をサポートして、意思決定を支援できるようになった。

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