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前田知洋の“マジックとスペックのある人生”第90回

デジタル インナー ミラー/AUTO-VOX X1 PRO 夜と雨のスペック

2019年04月23日 12時00分更新

文● 前田知洋

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 前回、紹介したデジタル インナー ミラーですが、読者や友人から「夜とか、雨の日も映りぐあいも見せろ!」とご意見をいただきました。ちょうど、今回の記事の執筆中に雨が降ったこともあり、前回の記事では掲載できなかった写真と共にレビューしていこうと思います。

少し悩んだ、後方カメラの取り付け位置

 デジタル インナー ミラーを取り付ける場合、多くのユーザーが後のナンバープレートの上部付近にリアカメラを取り付けることが多いようです。たしかに、そのカメラ位置だと、雨やホコリにさらされにくく、レンズの先に窓ガラスがないので、映像がクリアに見えるメリットがあります。

 バックモニター非搭載車の場合、リアカメラの映像をバックモニターとして利用できるのも大きな利点でしょう(筆者の220系クラウンではバックモニターが装備されているため、ドライブレコーダーとデジタルインナーミラーとしてのみで使用しています)。

 リアカメラを低く設置することのデメリットは、カメラの視点が下がることで後方の車との距離感がわかりにくくなること。また、カメラの配線を車外に出すため、ボディやトランクドアに加工する(穴を開ける)必要があること。夕日や朝日などを背にして走行したり、後方車のライトによって白つぶれがおきやすいこと、などがあります。

筆者がリアウィンドウの内側に取り付けたリアカメラ

 一方で、カメラをリアウィンドウの内側に高く設置するデメリットは、プライバシーフィルム(スモークフィルム)などで映像がやや暗くなる、雨の日はリアウィンドウの水滴で映像が見えにくくなる、などがあります。メリットとしては、配線を車内だけで済ませるので設置が簡単になる。カメラに雨風が当たらないので壊れにくい、などがあります。

 筆者としては、とりあえず車内の高い位置にリアカメラを設置して、映像の見え方に不満ならば、車外のナンバープレートの近くに移設することにしました。そのあたりの柔軟性(場当たりな感じ)は、自分でDIYをおこなうメリットかもしれません(笑)。

雨対策には、リアガラスのコート剤で対応

 では、実際に雨の日にどんなふうに見えるのかを検証してみましょう。

 下の画像では、リアガラス上の水滴による乱反射が強く見えるかもしれませんが、夜間に街灯の真下などを通過する瞬間の写真です。

リアガラス上の雨粒が乱反射したときのモニターの見え方

 ただし、通常のミラー(もしくは、防眩ミラー)+プライバシーフィルムで後方をみたときと比べると、乱反射があってもデジタルインナーミラーのほうが視認性が良いことがわかります。(写真では、デジタル インナー ミラー電源をオフにして比較。通常の防眩ミラー+プライバシーフィルムでの見え方とほぼ同じ印象です)。

通常のミラー(デジタル インナー ミラー電源オフ時)+プライバシーフィルムの見え方

 筆者は、水滴による乱反射やリアガラス上の汚れが気になる性格なので、リアガラスの雨粒はガラスコート剤で対応しています。

 ガラスコート剤には水滴を粒にしてはじく「撥水タイプ」、ガラス面に水の粒を作りにくくする「親水タイプ」があり、一般的に撥水タイプは耐摩耗性があり、親水タイプはデリケートだと言われています。親水タイプのほうが乱反射は発生しにくいのですが、筆者はズボラな性格なので長持ちする撥水タイプのコート剤を選びました。ガラス面に多少水滴(雨粒)が残ることもありますが、耐用期間1年として販売されているフッ素系のガラスコートを施工しました。

フッ素系ガラスコートでリアガラスの水滴をはじかれているときの雨の日の見え方

デジタル インナー ミラーを1ヶ月使用して気がついたこと

 不具合としては、一度、時計がリセットされたことがあります。おそらく、microSDHCカードの差し込みが不十分で録画が中断されていたことがあり、それが原因かもしれません。また、筆者はデジタルインナーミラーにGPSアンテナを接続していないため、再起動時に日付と時刻を自動で再取得できないことも要因の1つかもしれません。もし、頻繁に時刻がリセットされるようであれば、事故が起きたときを想定してGPSアンテナとの接続も考えています。

 AUTO-VOX X1 PROのリアカメラの画角は140°。通常のインナーミラーよりも広い範囲が見えて便利な反面、リアカメラの設置位置によっては後方車との車間距離がつかみにくいことがあります。これは、サイドミラーと併用して運転することで慣れますが、通常のミラーから交換してしばらくは注意が必要です。

 デジタル インナー ミラーに搭載されている、WDR(ワイドダイナミックレンジ)機能はとても便利。WDRは光の強弱による白つぶれと黒つぶれを防止する機能のこと。とくに、雨の日や夜間だけでなく、トンネルの出入りでも素早く機能を発揮していることが実感できます。とくにドライブレコーダーとして利用する場合は、HDR(ハイダイナミックレンジ)と並んで必須な機能だと思っています。

 テレビや新聞などでは、自動運転機能が注目されがちかもしれません。しかし、こうしたガジェット類の普及に車や社会の未来を感じるのは、決して筆者だけではないと信じています。観客が選んだトランプを当てるマジックでも、こんなガジェットで簡単に見えたらいいのになぁ…。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。

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