ライドシェアからの発展でのフードデリバリーはベトナムでも
タピオカミルクティーブームで同時に認知度アップ
さて、バイクがたくさん走っている環境ゆえに、それをシェアする配車サービスがあるわけだが、バイクを使ったサービスはそれにとどまらない。バイクを活用したフードデリバリーが一気に盛り上がっているのだ。
そしてフードデリバリー人気を後押ししたのが、タピオカミルクティー。日本の都市でもそうだが、このホーチミンでもこの2年ほどでタピオカミルクティー店が急激に増えて、オフィスワーク時に社内で飲む人が増えているという。バイク便によるフードデリバリーは相性が良く、バイクデリバリーとタピオカミルクティー店が同時に人気になったことにより、相乗効果でともに急激に認知度を高めている。
実際タピオカミルクティー店で待機したときはこうだ。赤いスタジャンを着たGo Vietのライダーが次から次に店にやってきて、各人が数杯、ライダーによっては10杯以上頼む。タピオカミルクティー店のスタッフは2人しかいないので、できあがるのには時間がかかるが、作ってるうちにまた別のGo Vietのライダーがやってきて注文するものだからたちまち狭い店内は赤いスタジャンの人だらけになる。なかなか圧倒される。
もちろんGo Vietだけでない。Grab、そしてこちらでの飲食店のクチコミサイト「Foody(now)」もバイクによるデリバリーサービスを提供している。タピオカミルクティー店以外でもさまざまなジャンルの飲食店が対応していることをアピールするように、フードデリバリーのシールを入口に貼っている。
GrabもGo Vietもキャッシュレス決済を利用し、その場合は割引になるため、ベトナムでも利用者は統計によると急速に増えている。もっとも増えているといっても元々の数が少ないので、トータルではまだ普及しているとはいいがたく、ちょっと街歩きした程度では、キャッシュレス対応の店や実際に利用する人を見ることは難しい。
中国の後追いが基本のベトナムのネット文化だが
決済だけは現金やクレカもまだまだ使える
またベトナムは、ネットにおいては以前から一貫して中国の後追いの国である。ネット規制が中国の後追いなら、ネットワークセキュリティー法も中国の網絡安全法の後追いだ。またPC時代もスマホ時代も中国のゲームが人気である。そんなベトナムのホーチミンで中国で人気のガラス張りの「無人カラオケボックス」や「シェアバッテリー」やマッサージ機がほぼそのまま中国から持ってこられている。
ただし中国では支付宝(Alipay)や微信支付(WeChatpay)でしか利用できなかったシェアバッテリーはベトナムではクレジットカードでも可能となり、ひとりカラオケやマッサージ機は現金も利用可能である。ベトナムではキャッシュレス決済のスマホアプリを入れていなくても、中国的な新しいサービスをクレジットカードや現金で利用できるというわけだ。
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