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パナソニック「はやうま冷凍」冷蔵庫 第7回

急速冷凍のヒミツ

パナソニック最新「はやうま冷凍」冷蔵庫 実機レポート07 = パーシャルで1週間置いてみた~

2019年06月14日 11時00分更新

文● ジャイアン鈴木

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 パナソニック冷蔵庫の2019年モデル「NR-F605WPX」のレビューは今回が最終回。これまで業務用レベルの急速冷凍機能「クーリングアシストルーム」を活用して保存・調理・実食してきましたが、今回はもうひとつの目玉機能「パーシャルフリージングシステム」をチェックしてみたいと思います。

 「パーシャルフリージングシステム」はチルドより低いマイナス3度の「微凍結」状態で、食品の鮮度を保つ機能です。肉や魚が凍り始めるギリギリの温度を維持することで、氷の結晶で食品の細胞を傷めることなく、美味しさと、栄養が保たれます。

こちらが微凍結してくれるパーシャル室です

K値は魚の鮮度を示す指標。パーシャル保存では、生食できるとされるK値20以下を7日経過後も維持します

 7日間凍らせることなく鮮度を長持ちさせると言うことで、本製品の「パーシャルフリージングシステム」は「7daysパーシャル」とアピールされていますが、実際にどのぐらい効果があるのでしょうか?

 今回は「NR-F605WPX」の「パーシャルフリージングシステム」と、我が家の冷蔵庫のチルド室で保存した場合で、どのような違いが表われるのか試してみました。

 まずはひき肉から。こちらは予想していたより大きな違いは表われませんでした。ただし、購入直後と1週間後をよく見比べてみると、我が家の冷蔵庫のチルド室で保存したひき肉のほうが赤みは薄くなっていました。でもイヤな匂いはしないのでしっかり加熱すれば問題なく食べられそうです。

購入直後

左が「NR-F605WPX」の「パーシャルフリージングシステム」、右が我が家の冷蔵庫のチルド室で1週間保存したひき肉。右のほうが色は白っぽく変化したように見えます

 明らかに大きな違いが表われたのが生食用のアジ。「NR-F605WPX」の「パーシャルフリージングシステム」に入れたアジもうっ血したような赤みが少し出ていますが、我が家の冷蔵庫のチルド室に保存したアジはさらに赤みが強く、なにより生臭い匂いが鼻を強く突きました。

 「パーシャルフリージングシステム」に入れたアジは加熱すれば問題なく食べられそうですが、チルド室に入れたアジはどんな方法で調理しても口に入れるのは避けたほうがよさそうです。

購入直後

上が「NR-F605WPX」の「パーシャルフリージングシステム」、下が我が家の冷蔵庫のチルド室で1週間保存したアジ

 「パーシャルフリージングシステム」は取り分けがカンタンなのもメリット。たとえばカレーを保存した場合は、スプーンなどで食べるぶんだけを軽い力ですくえます。大きめの容器に入れておいて、家族でシェアするのにもってこいです。

アイスをすくうような力加減で食べる量だけを小皿に取り分けられます

 高機能な「NR-F605WPX」は実売価格44万円前後とそれなりのお値段がしますが、「パーシャルフリージングシステム」&「クーリングアシストシステム」という独自機能が搭載されており、食材を長く、美味しく、手軽に保存できます。

 1週間、冷凍ならそれ以上保存できるわけですから、単身で生活していてこまめに買い物できない方にこそもってこいです。いま持っているスマホ、PCに満足しているのなら、次期購入家電の筆頭として検討してみてはいかがでしょう?

最終回は「パーシャルフリージングシステム」で1週間保存したひき肉を使い、麻婆豆腐を作りました。微凍結状態のひき肉はフライパンの上で軽くほぐれるので、手早く作れますよー

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