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車とスマホがつながるSDLの世界第10回

クルマとスマホがつながる SDLアプリコンテスト

未来の車とバイクを楽しく安全にするアイデアが集結

2019年03月29日 18時00分更新

文● 貝塚/ASCII.jp 編集●アスキー編集部

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ツンデレの女の子が長時間運転をサポート

 函館高専プロコン研究会「ツンデレの女の子はお嫌いですか?」は、学生チームで唯一、最終審査に残った。

「ツンデレの女の子はお嫌いですか?」の開発チーム、函館高専プロコン研究会
長時間運転を強いられがちな北海道在住チームならではのアイデア

 ひとことで言えば、車載モニターに映った女の子のキャラクターがドライブをサポートしてくれるというアプリ。走行距離が長くなると休憩を促したり、スピードを出し過ぎると注意してくれるというものだ。

 機能自体はカーナビにもついていたりするが、「ツンデレ」の女の子と疑似的にドライブデートを楽しんでいるかのように、ドライバーに語りかける点が斬新。

 製作者は「ドライブの相手がいない人は、こういうものを欲しがっているはずだし、カーナビに言われるより、女の子に注意されたほうが、ちゃんと休憩したり安全に運転しようという気持ちになる」と話した。

「外で鳴る緊急音」を車内で確実に知るために

 猪俣充央氏による「車載補聴アプリ ピーポ」は、緊急車両のサイレンなど、「聞き取れないと困る音」を検知して、視覚的にドライバーに知らせてくれるというもの。

「車載補聴アプリ ピーポ」開発者の猪俣充央氏
緊急車両の接近などを、難聴の人々が視覚的に確認できる

 猪俣氏は、昨今、若年層に増えつつあるという「難聴」に着目。難聴でサイレンに気付けない人が増えている現状を踏まえ、視覚的に緊急車両の接近など気付かないと困る事態が確認できるアプリとして作った。また、難聴でなくても、聴覚と視覚の双方から情報を受け取ることで、より俊敏な対応が可能になる。

 「青だよアプリ」にも同じことが言えるが、カーナビに標準機能になってもおかしくないアイデアで、堂々の特別賞を受賞した。

審査員4名の講評を抜粋して紹介!

暦本純一(れきもと・じゅんいち):審査員長
ヒューマンコンピュータインタラクション研究者

Instarideはインターフェイスも秀逸だし、“ライダーを撮ってくれる町”という、まちおこしにまで話を広げられるところが素晴らしく思いました」

車載補聴アプリ ピーポはクラクションやサイレンの聞き分けができるなど、研究としても素晴らしいと思いますし、将来、これが車載デバイスで使えるようになったら、さらに素晴らしいと思います。ぜひ開発を続けていって欲しいアプリです」

大日方邦子(おびなた・くにこ)氏
日本パラリンピアンズ協会副会長

「運転中、子どもがシートベルト外しちゃってないかなと後ろを振り返ることなく確認できるこどもカメラは、すごくいいと思います。リリースされたら、買うと思います」

川田十夢(かわだ・とむ)氏
開発者/AR三兄弟長男

ツンデレの女の子はお嫌いですか?の彼のプレゼンは、控え目ながら主張はあって、バックしながらパンチを打つボクサーのようで、すごくいいなと思いました。ヤバいやつが世界を変えていくので、期待しています」

熊瀧潤也(くまたき・じゅんや)氏
スズキ株式会社

「スズキの社員にもライダーはたくさんいるのですが、Instarideは、ひとりで孤独にバイクに乗りながら『カッコいい俺のことを見てほしい』という気持ちを持っている、ライダーの夢を叶えてくれるアプリだと思います」

アイデアは出揃った! 次はSDLの普及が待たれる

 最終審査に残った10作品の一覧は以下の通り。本稿で紹介しきれなかったアプリもすべて実用的で、SDL企画が普及すれば、一定以上の利用者を集めるだろうと思えるものばかりだった。

  • 「青だよアプリ」Pizayanz H
  • 「IMAIKU (イマイク)」ダイハツ工業株式会社・株式会社ミックウェア 合同グループ
  • 「Instaride」Instaride
  • 「KAWASAKI BUNBUN」Ninja FBB
  • 「こどもカメラ」田中雅也
  • 「SOMPO-SDL SOMPO」Digital Lab
  • 「ツンデレの女の子はお嫌いですか?」函館高専プロコン研究会
  • 「Nenpi!~結局燃費っていくらなん!?~」斎藤悠太
  • 「車載補聴アプリ ピーポ」猪俣充央
  • 「Voice Bottle」河野祥平

 SDL対応のカーナビでアプリを使えるようになれば、ドライブの楽しさや便利さだけでなく、安全性も大きく向上させられる可能性がある。そして、すでに完成度の高いアイデアがいくつも生まれていることを感じ取れた最終審査会だった。

 現在はごく限られた設備でのみ利用可能なSDLだが、今後対応機・対応車種が増えれば、開発者側もより活発な動きをみせるのではないだろうか。スマホが普及しはじめた頃のように、ユニークなアイデアにあふれたSDLアプリが続々と登場する未来も、そう遠くないかもしれない。

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