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テクノロジーで食農を成長産業に

Amazon化する食農業界に一石を投じる、アグリゲートが思い描く未来

2019年03月25日 08時00分更新

文● 羽野三千世/TECH.ASCII.jp 撮影●曽根田元

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SPF向けに作られたITは世の中にない、だから内製化してオープンにしていく

--SPFのデータ活用のために、どのようにテクノロジーを導入していきますか?

:アグリゲートがやっているSPFのビジネスはこれまで世の中になかったものなので、当然、SPF向けに開発されたパッケージソフトやサービスは売っていません。これは内製する必要があります。

大規模な食品スーパーなどでは、POSシステムで管理がしやすい形で仕入・販売を行っています。箱で仕入れた野菜を袋詰めして販売するデータであれば、バーコードで管理できます。一方SPFでは、商品化を判断するための店舗販売データがほしい。最終的にはりんご1個のレベルで、生産地や形状、そのまま販売した場合とお弁当に加工した場合の粗利の違いといった細かなデータを把握する必要があります。現在は泥臭くスプレッドシートで管理していますが、今後自動でデータをとる仕組みを構築し、各店舗に分散しているデータを統合していく予定です。

アグリゲート CTO 長俊祐氏

ビジネスの根幹であるSPFのシステム基盤は内製していきますが、会計システムなどすでに世の中にあるものは、SaaSなどを外部調達していく方針です。ないものだけを作る、買えるものは買う。現在、アグリゲートのシステム開発は私を含めて2人体制なので、リソースを重点領域に集中させます。なお、エンジニアを絶賛採用中です。

左今:将来的には、食農業界全体のIT化と成長産業化のために、アグリゲートが内製したSPFのシステム基盤を、プラットフォームとして外部に開放していきたいと考えています。SPFは、社内だけでなく全国の生産者や組合・卸売市場とつながるビジネスなので、それぞれの生産者や組織が使っている様々なシステムとデータ連携ができるオープンなプラットフォームである必要があります。

農産物の生産はIT化がまだ行き届いていない領域ではありますが、生産者にとってもITは明らかに便利なものなので、今後変わっていくはずです。アグリゲートも、農業生産者向けに、売上分析レポートや納品書・請求書をスマホで自動作成できるアプリ「FARMERS POKET」を開発・提供しています。FARMERS POKETを使ってもらってもいいし、他のシステムでもいい。アグリゲートは生産者が使うITと連携できるプラットフォームを準備します。

--テクノロジーの活用によって、アグリゲートのビジネスはどのように変わっていくでしょうか?

左今:テクノロジーによってSPFのデータが一気通貫で詳細に分析できるようになったら、生産から販売までをすべてを自社でやる必要はなくなるかもしれません。地域資産を価値化するノウハウがデータとして蓄積されたら、対面販売にこだわる必要はなくなるかもしれません。しかしながら、最終的に自社でやる・やらないに関わらず、生産・流通・卸・製造・販売のすべての知識は必要です。今は食農流通のすべての機能を自社に持ちつつ、自社内でデータ活用のためのシステム基盤を構築・運用していく段階です。

* * *

 「旬八大学」で自社で実践してきたSPFのノウハウを解放し、食農業界全体の拡大を図ってきたアグリゲート。次のフェーズとして、食農流通全体のデータが連携できるオープンなIT基盤の実現に向けて動き出した。「地方経済を活性化し、都市の食生活を豊かしたい。そのために、テクノロジーを使って食農業界を成長産業にしていきたい」――これがアグリゲートの願いだ。

(提供:アグリゲート)

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