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T教授の「戦略的衝動買い」第523回

はんこ文化衰退期にキートップ型はんこ「keyin」を衝動買い

2019年03月13日 12時00分更新

文● T教授、撮影●T教授、編集●南田/ASCII編集部

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キースイッチのキートップを押し下げる機能を利用したスタンプ印。今までありそうでなかった面白ガジェット。はんこは必須の時代から楽しむ時代に変化

はんこ文化衰退期にキートップ型の
ガジェットはんこ「keyin」を衝動買い

 「日本にある最古のはんこ」は、学校の授業でも習った国宝の「漢委奴国王」の金印だと言われている。18世紀末の江戸時代に現在の福岡県で発見されたものだ。後漢の光武帝が建武中元2年(57年)に日本の「倭奴国」に金印を授けたという記述が「後漢書」の中にあり、そのはんこがまさにこれなのだろう。

 それから2000年近くの間にはんこの需要や目的は大きく変化し、平成末期の現在、はんこ文化は衰退してきていると感じるのは筆者だけではないだろう。最大の変化は、電子取引・電子申請の普及だ。

 昨今では、宅急便の受け取りにも認印が不要のケースが多い。Amazon.co.jpやヤマト運輸の荷物は、未だに認印を押して受け取ってはいるが、同じネット通販でもヨドバシ・ドット・コムでは当初より印鑑不要。昨今の佐川急便もタブレット系端末に受け取りサインをするという、国際宅急便のスタイルに変化している。

 地方自治体や政府でも、過去何度か印鑑廃止の議案が登場してはいるが、印鑑業者の反対や多くの法改正が必要とのことで、先送りになっているのが現状だ。長く外資系に勤めていた筆者だが、筆者が在職していたころは、出張費用や物品購入、営業や商品企画のレポートには個人名の入ったシャチハタ日付印が必要だった、

 大学に行って、正規の教授職から臨時雇用の非常勤に変わってからは、出勤日には毎朝、出勤簿に押印するのが始業の儀式だった。そういえば、ネット記事の原稿料請求書もまだまだ印鑑の必要な出版社は多い。エクセルやワード、PDF出力にパソコン画面上で押せる電子印鑑も多くあるが、これもよ~く考えたらおかしな仕組みだ。

 デジタルなネット時代にドップリ浸かっていても、請求の流れを一切変えることなく、アナログ志向の力技で過去の仕組みや既存の法律に沿う波風が立たない、良く言えば柔軟な対応とも言える。日本を含む東洋のはんこ、西洋のサイン、いずれも個人認証のシステムが進化した現在でも、歴然と残っているのが現状だ。

 過去とのしがらみでそんな急激に変化の来そうにない世界なら、従来の味もそっけもない実務的なはんこの世界ではなく、はんこをもっと楽しんでしまおう! という世界があっても良いというのが、ここ数年の世間の感覚だろう。

 実印以外、ここ15年ほどは請求書や領収書、宅配便の受け取り、出席簿にはんこを押す以外に出番の無かった筆者は、はんこをあくまで実務的な用途にしか使っていなかった。何でもコレクションするのが大好きな筆者だが、はんこだけは必要最低限でほとんど持っていない。

何でも集めたがる筆者だが、スタンプはんこはこの3つだけ。いつ買ったかも覚えておらず、出番は皆無の唐草毛様(左)大学の非常勤時代に出席簿に押していた某デザイナー謹製のペン型スタンプはんこ(中央)、自宅玄関で宅急便受け取りだけの大型スタンプはんこ(右)

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