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全国546農協「JA存亡ランキング」ベスト20!2位JA金沢市、1位は?

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『週刊ダイヤモンド』3月9日号の第一特集は「儲かる農業2019」です。金融事業の収益悪化が予想される中、JAが生き残るには、本業の農業関連事業の利益を高める必要があります。そのような観点から、本誌は農協の存続可能性を評価した「JA存亡ランキング」を作成しました。担い手農家からの評価や財務データから「農業協同組合」としての持続的な経営が難しくなっているJAが多数あることが判明しました。

農政改革骨抜きで二極化
JA存亡ランキング

全国の農協の「存亡ランキング」、ベスト20を公開します
Photo:PIXTA

 JAグループは表向き農家の所得を増やす「自己改革」なるものに取り組んでいることになっている。だが、本誌「担い手農家アンケート」の回答(約2000の有効回答数)から、改革の“真の姿”が見えてきた。

 自民党の小泉進次郎氏が農林部会長だった2017年前後、農政の会議は立すいの余地もないほど国会議員が集まっていた。だが、その会議室はいま閑古鳥が鳴いている。

 小泉氏ら改革派が重要ポストを退いた上、選挙の季節が到来。反発が大きい農協改革は夏の参院議員選挙が終わるまで打ち出せない状態になっているのだ。選挙後も、農政改革の機運が高まることは期待できそうにない。

 18年の自民党総裁選挙で、安倍晋三首相の農協改革に反発する一部の農協幹部は対抗馬の石破茂氏を推し、集票力を地方で見せつけた。これにより政府が農政改革に及び腰になっているのだ。

 一方、JAグループは「金融依存から脱却しなければ農協経営が行き詰まる」という不都合な真実に目を背け続けている。

 JAバンクの元締めで、農協が集めたお金で運用益を上げ農協に還元してきた農林中央金庫の業績は右肩下がり。17年度の純利益は3期前の3分の1に当たる、1476億円に減少した。政府の圧力の有無にかかわらず、農協が金融依存を脱し、本業の農業関連事業を強化しなければならないのは自明の理だ。

 だが、こうした状況下で、JAグループの司令塔、JA全中が全力を挙げているのは、農協が引き続き金融を行えるようにする特例措置(総合事業)を維持するための「お手盛りアンケート調査」だ。

 この調査は、1000万人の全組合員宅を農協職員が訪問して総合事業の重要性を説き、「総合事業は継続すべき」という選択肢を選んでもらうというもの。そうやって集めた組合員の“総意”を政府にぶつけ、農協解体(信用事業の分離)を防ぐのが狙いだ。

 本誌が入手した調査のマニュアルには、政府が改革を強行すると、非農家(准組合員)が「JAの事業を利用できなくなる恐れがある」という誤解を招く表現がある。実際は、制度が変わっても非農家は直売所や住宅ローンを利用できる可能性が高い(金融サービスは農協から分離した別組織が提供可能)。

 単位農協が生きる道は、全中など上部団体の方針の中にはなさそうだ。

全国の農協をランキング
ベスト20に輝いたのは?

 本誌は、「JA存亡ランキング」の中で、最上位の農協を決めるべく、全国に約640ある単位農協を、農家からの支持と財務の健全性から多角的に評価した「総合ランキング」を作成した(ランキング作成方法の詳細は下図中の「JAランキング作成方法と見方」参照)。

JA存亡ランキング・ベスト20の表
©ダイヤモンド社 2019 禁無断転載 拡大画像表示

 首位に輝いた新潟県・JA魚沼みなみ(3月1日に合併してJAみなみ魚沼)は、言わずと知れた「南魚沼産コシヒカリ」の産地だ。

 JA魚沼みなみの非凡さは、農業振興の工程表に表れている。1枚紙に細かな文字で、年次別の目標とそれを実現するための対策が、簡潔に、そしてびっしりと記されているのだ。農協の監督官庁である農水省の資料でも、これほど緻密で分かりやすい目標管理は見たことがない。

 JA魚沼みなみが最上位に掲げる目標は農産物の販売額を4年で18%増やすというものだが、本誌が注目したのはむしろ2番目の「コメの独自販売比率を92%から95%に高める」目標だ。つまり、コメをJA全農に売ってもらうのではなく、独自に直接販売して農家手取りを増やそうというわけだ。

 コメの独自販売は他の農協もチャレンジしているが、一定量で全農による「ガラスの天井」にぶち当たり、それ以上は増やせないことが多い。JA魚沼みなみは組織の圧力をはねのけて、すでに同比率96%を実現。目標を前倒しで達成しているという。

 3位の茨城県・JA北つくばは、集荷するコメの99%を買い取ることで、ランキング1位、2位のコメどころの農協に勝るとも劣らない販売力の評価(16.0)を得た(農協は一般的に販売リスクを負わない委託販売が主体)。

 JA北つくばの特筆すべき点は、同種の農家支援を全農と民間企業が提供していた場合、同じJAグループだからということで漫然と全農を選ぶのではなく、農家のメリットがより大きい方を選ぶことに徹していることだ。

 例えば、ドローンを使ったコメの生産、販売では、全農と住友商事のソリューションを比べた結果、コメの販売での取引実績などから後者をパートナーに選んだ。

 ランキング上位の農協はドローンやAI(人工知能)の活用に積極的で、5位の秋田県・JA秋田ふるさとや18位の山形県・JA庄内みどりもドローンを含むスマート農業を推進している。

 農協のITリテラシーは今後、農産物の競争力に直結する。農家にソリューションを提供できる農協とそうでない農協の格差は開く一方だろう。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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