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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情第498回

業界に多大な影響を与えた現存メーカー CMOSの導入でオフィスコンピューターの覇権を握ったIBM

2019年02月18日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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System/390ではELCに換わり
CMOSを採用

 そこで1994年に投入された後継のSystem/390(S/390)の最初のシステムであるIBM 9672シリーズでは、全面的にCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)に置き換えられることになった。もちろんこの段階では大幅に性能が下がったのだが、IBMのおそろしいところは、ここから毎年のようにプロセスを刷新し、高性能化を図ったことだ。

 S/390は6世代の製品群があるが下表にようになっており、G3の時点で総合性能はES/9000を上回っており、G4の時点でプロセッサー単体性能もほぼES/9000を上回るものになった。

S/390は6世代の製品群
世代 発表年 CPU数 性能(MIPS)
第1世代(G1) 1994 1~6 15~66
第2世代(G2) 1995 1~10 15~171
第3世代(G3) 1996 1~10 33~374
第4世代(G4) 1997 1~10 49~447
第5世代(G5) 1998 1~10 88~1069
第6世代(G6) 1999 1~12 178~1644

 ちなみにそれぞれのCMOSプロセスだが、下記のようにどんどん微細化されており、90年~2000年台のCMOSプロセスの急速な進化の恩恵をフルに受ける形で性能を上げていったと言っても良いだろう。

世代別のCMOSプロセス
G1 CMOS-94(???)
G2 CMOS-95(CMOS5X:0.5μm?)
G3 CMOS-96(CMOS5S:0.44μm)
G4 CMOS-97(CMOS6S:0.27μm)
G5 CMOS-98(CMOS7S:0.22μm)
G6 CMOS-99(CMOS9S:0.13μm)

 ちなみにこのS/390の後継がzシリーズになるわけだが、こちらはアーキテクチャー的にも64bitアドレスがサポートされたほか、スーパースカラーを実装するなど、かなりモダンな構成になっていくが、その話はまた改めてしよう。

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