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キヤノン・EOS Rを3ヵ月使ってわかった長短

2019年02月10日 12時00分更新

文● 栗原祥光 撮影●栗原祥光

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 キヤノン初のフルサイズ・ミラーレス一眼レフ「EOS R」が登場して3ヵ月が経過した。発売以来、公私にわたり使い込んできたこのカメラであるが、いまだ発売当初に登場した標準ズームレンズRF24−105mm F4Lについてお話をしていなかったので、年始に開催されたカスタムカーイベントの祭典「東京オートサロン 2019」をはじめ、取材でこの組み合わせを利用した時の印象と共に、今一度、EOS Rとはどんなカメラなのかをお伝えしたい。

EOSが誕生して30年以上
ここに最強のEOSが登場した

 「Electro-Optical-System」の頭文字を取ったEOSシステムが誕生したのは、今から30年以上前の1987年。「快適・快速・高画質」を標榜し、当時としては画期的なコンピューターとレンズ内モーターによるオートフォーカス駆動と絞り制御、USM(超音波モーター)採用によるフルタイムマニュアルフォーカス、動態予測AFなどがプロ・アマを問わず支持され続けてきた。

 そして2017年9月に、EOSシリーズは9000万台、EFレンズは1億3000万本の累計生産数を達成。今や一眼レフのトップシェアブランドにまで成長した。

 EOS Rは、「快適・快速・高画質」をよりステップアップするために生まれた、新時代の幕開けとなるミラーレスカメラだ。レンズ資産を継承しつつ、さらにミラーボックス部分を排除することによりバックフォーカス部分の短縮化が可能となったため、独自のRFマウントを開発。第1弾として4本のレンズをリリースした。その中の1つが「RF24-105mm F4L IS USM」という標準ズームレンズだ。

EOSではおなじみの左側にAF/MF切り替えと、手ぶれ補正のオン・オフスイッチを設ける

 EF24-105mm F4L IS USMのEOSマウント版が登場したのは2005年10月のこと。当時14万5000円という、Lレンズとしては手の出しやすいプライスと使い勝手の良い焦点距離から人気を集めた。当然、筆者も手を出した1人だが、Lレンズとはいえ画質に難があり手放した。

 11年後に特殊コーティング「ASC」によりフレア・ゴーストの抑制を実現した「EF24-105mm F4L IS II USM」が登場するも、筆者は前の印象から、あれば便利とわかっていながらも、このレンズを買うことはなかった。

 さて、「RF24-105mm F4L IS USM」であるが、EF24-105mm F4L IS II USMとはレンズ構成が異なるほか、軽量化や最大5段分にまで向上した手ブレ補正など、字面の都合により詳細は割愛するが別物といえる内容となっている。

望遠側では鏡胴が伸長する。3つの操作リングのうち、フード側が「コントロールリング」だ

 触ってみるとズームリングはやや重めで、若干の渋さを感じさせるものの、見た目は高級感がありさすがLレンズといったところ。フードにロック機構が備えられており、不用意に外れることはないことに感心した。使い込んでいくとフードは外れやすくなるものだ。レンズには移動時、不用意にレンズが伸長しないようロック機構が設けられているのもうれしい配慮。

レンズフードにはロック機構を備える。フードをつけての移動中に脱落するリスクが大幅に低減している

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