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最新パーツ性能チェック ― 第247回

世界初7nm GPU「Radeon VII」で、AMDは再びGPU性能競争の最前線に立てるか?

2019年02月07日 23時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラ ハッチ

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禁断の7nm CF-XならTITAN RTXをも倒せる?

 だいたいRadeon VIIのシングルGPU性能は把握できた。RTX 2080に若干及ばない所はあるようだが、今後ドライバーの熟成で改善する可能性は十分ある(AMDちょっとスロースターター気味なところを改善して頂きたいところだが、贅沢は言うまい)。

 ではこのRadeon VIIを2枚揃えCrossFireX運用したらどうなるか? 今回テスト用カードが紆余曲折の末、幸運にも2枚手元にそろったタイミングがあったため実際に試してみた。

 Radeon VIIでもCrossFireX構築の手順は同じだ。カードを所定のスロットに装着し、Radeon設定上で有効化するだけ。ライバルRTX 2080や2080Tiは別途“NVLinkブリッジ”が必要だが、Radeon VIIはPCI-Eを利用するのでブリッジは不要。このあたりのエコシステムの優位性は頼もしいところだ。

Radeon VIIをCrossFireX構成にするのは簡単。ただVega 64と組み合わせてもCrossFireXの相手として認識されなかった
Radeon設定でCrossFireXを有効にしても、GPU-ZはRadeon VIIに未対応なせいか“Diabled”表記のままだ

 ただ結論から言うと、今回のベータ版ドライバーではCrossFireX動作は芳しい状態ではなかった。ゲームはシングル相当の性能、あるいはフリーズになるので安定運用できる状況ではなかった。時間も限られていたので3DMarkのスコアーと消費電力をサッと計測して終わりにした。

「3DMark」のスコアー
システム全体の消費電力

 今回の検証環境では、Fire StrikeおよびUltraといったDirectX11ベースのテストではCrossFireXの効果が全く見られなかったが、Time SpyおよびExtrtemeではスコアーの伸びを確認できた。筆者手持ちのビデオカードの中で最速の「TITAN RTX」と対決させてみたが、CrossFireXで動けばTITAN RTXを上回ることが可能なようだ。

 ただ消費電力は650W近くまで達するため、ワットパフォーマンスは芳しくない。流通事情が改善されドライバーの整備が進んだ段階でCrossFireX化を考えても遅くないのではなかろうか。

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