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中国経済急減速!28年ぶり低成長で米中戦争激化なら6%割れも

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中国深セン
Photo:PIXTA

 中国経済減速の底が見えない。1月21日に発表された中国の2018年のGDP(国内総生産)成長率は前年比6.6%と目標の6.5%前後は上回ったものの、28年ぶりの低水準にとどまった。

 四半期ベースで見ても、18年10~12月期は、前年同期比6.4%と7~9月期の6.5%を下回り、同率だった09年1~3月期以来約10年ぶりの低い伸びだ。

 年初の世界的な株価下落の契機となった米アップルの業績の下方修正や、日本電産の業績の下方修正はいずれも中国経済の急速な冷え込みが原因だが、それを裏付けるGDPの結果となった。

 当局の過剰債務削減の方針を受けて、固定資産投資の前年比増加率は、17年の7.2%から5.9%へと伸びが鈍化した。小売売上高も、同10.2%から9.0%へと伸び率が低下した。

 足元を見ると、小売売上高は年初から9月までは前年同月比増加率で9%台を維持していたが、10月以降は8%台前半に落ち込んでいる。米国の対中関税引き上げや内需冷え込みを受けて、12月は輸出入とも前年同月比で減少した。

対策講じても減速不可避

 19年も減速が続く。1月21日に公表された、IMF(国際通貨基金)の19年の中国経済の見通しは6.2%だ。ただ、これは米中貿易摩擦の一層の激化は織り込んではいない。3月1日の協議期限までに合意に達せず、現在10%に据え置かれている関税が25%に引き上げられた場合、IMFは中国経済の成長率が年間で0.56%ほど押し下げられると予測している。

 中国の劉鶴副首相が1月30日から貿易摩擦関連協議のために訪米するが、協議の先行きはどうなるのか。

 知的財産権保護や技術移転の強要などでの合意は難しいが、貿易赤字解消については、中国が米国からの輸入拡大を図ることで合意が成立する可能性はある。

 よって、「貿易面での合意をもって取りあえず関税の再引き上げは延期して、その他の協議を続ける」(西濵徹・第一生命経済研究所主席エコノミスト)との見方も浮上しているが、現状の関税が撤廃されることはないだろう。

 中国政府は、減税や耐久消費財の購入者などへの補助金、インフラ投資などの対策を講じることで、景気を下支えする考えだが、IMFの見通しのような6%台前半の成長率維持がせいぜいとの見方が主流である。

 減速に拍車が掛かり、景気が悪化することは回避したいが、一方で、過度な対策により地方政府や企業の過剰債務を再び膨張させることも望んでいないからだ。

 となれば、米中間の関税がさらに引き上げられれば、景気対策が講じられても、成長率6%割れとなる公算が大きい。中国の経済政策は隘路に入りつつある。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田孝洋)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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