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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第119回

月50GBのソフトバンク「ウルトラギガモンスター+」は本当に格安で便利な回線なのか?

2019年01月24日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII編集部

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SIMを自由に差し替えできない
ソフトバンクSIMならではの制限もいろいろ存在する

 「ウルトラギガモンスター+」はSIM単体で2年契約無しでもオトクに利用できることがわかったが、SIMと端末の組み合わせに制限がある点には注意が必要だ。具体的にはSIMフリー機での利用や「USIM単体専用割」の適用などだ。ドコモやMVNOの格安SIMに慣れ親しんだ人は特に注意してほしい。

 「USIM単体専用割」を使うには、端末を持ち込んで契約するわけだが、iPhoneやソフトバンクが販売したLTE対応のAndroidスマホはいいのだが、それ以外のSIMフリー機で契約する場合はSIMフリー機専用SIMが別に存在し、それがショップにないと開通できない。そしてこのSIMを在庫しているソフトバンクショップはあまりなく、取り寄せにも時間がかかる。

 また、SIMフリー機専用SIMで契約する場合、自宅がソフトバンクの光ファイバーやADSLなどを使っている際の割引、「おうち割 光セット」は適用されない。

 では、一旦iPhoneやソフトバンクのAndroidスマホで開通させて、あとからSIMフリー機に差し替えればいいと考えるかもしれないが、それも難しい。SIMの種類が違うことに加え、設定情報が公開されていないために単純にiPhone用やソフトバンクのAndroidスマホ用のSIMを挿入しても通信できないのだ。

 実際問題としては、本来非公開のiPhone用SIMの設定情報がネット上に出回っているが、公式の接続方法ではなく確実に利用できる保証はない。ソフトバンクのAndroid用SIMは設定情報を知る手段がなく、音声通話とSMSは利用できても肝心のデータ回線は利用できない。

 また、すでにiPhoneやソフトバンクのAndroid端末を利用中の回線で、公式な方法でSIMフリー機を利用したいとなった場合はさらに手続きに手間がかかる。

 ソフトバンクショップのなかでも、ソフトバンク自身が運営しているとなる特定店舗で手続きしないとSIMフリー機用SIMに交換してくれないのだ。都心部なら「ソフトバンク東京駅グランルーフフロント」やiPhone発売イベントが開催される「ソフトバンク銀座」や「ソフトバンク表参道」などが該当する。

 そのようなSIM交換は「持ち込み機種変更」という手続きとなり、3240円の費用がかかるうえに「おうち割 光セット」を利用していた人は、それが適用されなくなってしまうなどの制約がある。

 ここまで制約が厳しかったり、ソフトバンクならではの特典が除外されてしまうと、利用しずらいと感じる人が多そうだ。筆者自身、実際に契約に赴いたのだが、SIMの在庫がなくて即日できずにあきらめたり、割引の適用がなくなるなどの説明を受けた結果、SIMフリー機用SIMの発行を見送ってしまったほどだ。

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