猫をもっとも飼いたくなる季節は冬!
大五郎は2002年にやってきた。自転車で30分ほどのところに住んでいる友人が「うちの前の畑で野良猫(当時はまだ地域猫って概念は浸透してなかった)が子猫を産んだので里親を探してる」というので引き取ったのである。
名前は「大五郎」。70年代の劇画「子連れ狼」に出てくる、子供の名前。直接的には2002年の日韓ワールドカップで来日したブラジル代表のFWロナウドの髪型、おでこにちょっと毛を残した謎のヘアスタイルが「大五郎カット」と呼ばれており、額の薄墨色の三角がそれに似ていたのでいつの間にかそう呼ばれることになったのだ。
この大五郎は未だに人に慣れなくて、飼い主が抱き上げても身体は緊張してすぐ逃げようとするし、たまに膝に乗ったと思うと、ただ通り過ぎるだけだったりする。一度気に入った場所ができるとずっとそこに固執する。
今、一番のお気に入りは四角い段ボール箱。夏だろうが冬だろうが、そこにはいって寝てる。この隙間なくびしっとおさまるのがいいらしい。よくぞまあここまでぴったりはいるもんだと感心する。そのまま蓋をして発送できそうである。
次のお気に入りがわたしの椅子。椅子を買って以来見向きもしなかったのに、1年ほど前にここは快適だと知ったらしい。
これがもうどかない。わたしが座ってもどかない。無理矢理座ると、腰の辺りが暖かくて気持ちいいのだが仕事ははかどらない。
この2匹、仲がいいかといわれるとかなり微妙なんだが、冬の寒い日だけは背に腹は代えられないようで、1匹でもギリギリな猫スリバチに無理矢理2匹で入ったり、仲良くくっついて寝たりするのである。互いに暖かい場所を求めて競い合った結果、2匹でくっついてる方がより暖かいということを知ったのだ。
たいてい、かふかがくつろいでるところに大五郎が割込み、やがて喧嘩をはじめてどちらかが追い出されるのであるが、短い時間とはいえ冬の寒い日に2匹が仲良くくっついてる姿を見ると心あたたまってよいのである。冬の猫は微笑ましてくふわふわぬくぬくで心温まるのだ。
という感じで、ここんとこめちゃ寒いので、冬ほど猫を飼いたくなる季節はない、って思わせる写真を並べてみた。飼いたくなるでしょ。
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老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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