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Echo Showを使って気付いたこと

Amazon Echoがディスプレー端末化、その相互作用が興味深い

2018年12月25日 21時30分更新

文● 小山安博 編集●ASCII

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円錐型のスピーカーで広がり感あるサウンドを再現

 スピーカーは背面にあり、一般的なスマートスピーカーのような360度をカバーするわけではない。三角錐のような形状でスピーカーが配置されているので、やや後方に向けて音が出る形だが、あまり大きな違和感はない。Dolby対応のデュアルスピーカーを搭載し、形状的には左右方向にも広がるので、ある程度広いエリアはカバーしているようだ。Bluetooth経由でスマートフォンなどを接続して音楽を再生することもできるが、AUXには対応しない。

本体は横から見ると三角形。やや後方に向けて音が出る感じだ

 ただ、気にかかるのがAlexaの音声対話の声と、映像配信での音量が一致していない点。映像配信の音を最適にすると、Alexaの声は大きすぎて、逆にすると映像の音が小さくなる。この辺はちょっと不思議なところではある。また、標準だと中高音より低音の方が響くため、映像の場合はイコライザーで調整した方がいいかもしれない。

上部にボリューム、マイク/カメラのオンオフボタンがある

簡単にビデオ通話

 マイクは前面、ディスプレー上部に4つ搭載。音声の下方向を認識するのは、通常のEchoシリーズと同様。音声認識の精度も、Echoシリーズと同等の印象だ。

ディスプレーの上部中央にカメラを配置。その左右に4つのマイクを搭載

 4つのマイクの中央にはカメラも配置されている。このカメラを生かしたビデオ通話機能も搭載している。Echoシリーズは音声通話機能があり、Echo Spotにはビデオ通話機能があったが、Echo Showも当然この機能をサポート。

声の方向を認識して、使用しているマイクの方向が明るくなるのは従来のEchoシリーズと同じ

 「通話を始めて」「ビデオ通話」などと言って、あらかじめ登録しておいた発信先の名前を呼びかければ通話が行える。もちろん、「○○(登録しておいた連絡先)と通話したい」「○○を呼び出して」と言ってもいい。

 相手側もカメラに対応していれば、お互いがビデオ通話できる。大画面なので、相手の表情もよく見えるのがメリットだ。通話相手は、Echo ShowやEcho Spotだけでなく、スマートフォンのAlexaアプリでも構わない。その場合、スマートフォンのインカメラを使える。

 使いやすく分かりやすいので、積極的に使いたくなる機能ではある。もちろん、データ通信での通話になるので、音声通話料金が必要ないのもいいところだ。

 ZigBeeにも対応するので、家庭内のIoT家電をコントロールすることもできる。このあたりは従来のEchoシリーズと変わらないが、画面タッチでもコントロールできるなど、使い勝手は良くなっている。

タブレットにはない音声デバイスならではの提案を期待したい

 Echo Showは、大画面によってスマートスピーカーの新しい使い方を提案する製品ではある。見た目がタブレットのため、タブレットと同じような機能を期待してしまうが、あくまでスマートスピーカーの延長であり、機能はスマートスピーカー寄りだ。

本体背面にはmicroUSB、電源が用意されている。一番右はセキュリティロック

 アプリをインストールできないため、見られるのはプリインストールされたAmazonアプリだし、スキルも画面対応のものでないと、スマートスピーカーと同じ音声での利用しかできない。このあたりは、画面の小さいEcho Spotの方が諦めがつくのだが、大画面の分、もっと機能を期待してしまう面があるだろう。

 とはいえ、画面があるだけでスマートスピーカーの使い勝手は良くなる。テキストと音声を併用すると情報量が格段に増加するし、映像が見られるので用途が拡大する。機能的にはまだまだ物足りないが、ディスプレー付きのスマートスピーカーは、新たな可能性を感じさせるデバイスと言えそうだ。

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