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石川温のPCスマホニュース解説 第24回

おざなりな本人確認がなりすましの餌食に:

PayPay不正利用が厄介なワケ

2018年12月18日 09時00分更新

文● 石川温

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 PayPayのユーザー名は自分でつけることもできるし、支払い時にクレジットカードの名前が出るようなこともない。そもそもカード登録時に記名の必要がないのだから、店頭で本人確認をしたところで、買い物をしている人と、アプリで登録されているカードの名前が一致しているかどうかの判断はつかないはずだ。

 他の決済アプリなら、たとえば、クレジットカード番号の登録時に5回間違えるとカードが登録できなくなるとか、カード会社のウェブサービスで登録しているIDやパスワードの入力を求めるなど、本人確認を徹底しているところが多い。

 PayPayの場合、サービス開発に時間がなかったのか、そうした本人確認プロセスがおざなりになっており、見事に第三者になりすまされて不正利用の餌食になったしまったようだ。

 確かに、アプリの初回登録時に入力項目が多いだけで「使うのが面倒くさい」と離脱する人が多くなるのは事実だ。簡便であるほどユーザーにとってはとっつきやすいだろう。しかし、それでセキュリティが甘くなっては意味がない。

 さらに今回の不正利用騒動で厄介なのは「PayPayユーザーではない人が被害にあう可能性がある」という点だ。

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