端末購入サポートで買うと短期解約はできず
SIMロック解除もすぐにはできない
端末が安く買え、毎月の料金が高いならば、すぐに解約して格安SIMに乗り換えてしまえばいいと思うかもしれない。ところがそれは無理だ。割引額返還(解除料)があるためだ。iPhone XR 64GBなら解除料は2万9484円だが、もっと高額な機種もある。この解除料は回線を維持するだけでなく、指定プラン/オプションの継続も条件となっており、料金プランを変えて、安く維持することも難しくなっている。
解除料を払わないためには開通から約14ヵ月間維持する必要がある。さらに回線は2年契約が一般的なので、2年経たなければ端末分とは別に約1万円の違約金が必要だ。
そして、端末購入サポートの場合、一括払いで買ってもSIMロック解除までに時間がかかる。ドコモのスマホをドコモネットワークの格安SIMで使う場合は問題がないが、auやソフトバンクのネットワークのSIMで使いたい場合は、購入から100日経たないとSIMロック解除ができない。
つまり、安く購入できたとしても端末を他で活用するのは面倒だということになる。格安SIMで安い料金で維持できている状態を捨てて一定期間、ドコモ契約で維持する必要がある。端末目当てに格安SIMから乗り換えたとしても、総コストを下げることは難しい。
もし、安売り対象のスマートフォンが欲しいだけなら別の方法もある。こういう形で安売りされた機種は必ずと言ってよいほど中古市場に割安な未使用中古品が出回るので、信頼のおける中古店での購入を検討するのも1つの手だろう。
auも解除料ありの本体割引制度がある
端末購入サポートはドコモだけでなく、auも「au購入サポート」としてほぼ同様の割引が行われている。条件も同様なので、auも安いからといって飛びついてしまうと高額の維持費や解除料がかかるということだけは注意したほうがよさそうだ。ただし、auのほうが最初の1年間の料金が安くなるなどのキャンペーンが継続的に行なわれているので、1年間だけ契約するならauのほうが維持費は安くなる可能性がある。
また、ソフトバンクにも似たような割引の「一括購入割引」というものがあったが現在は受付終了している。ソフトバンクでは現在、48回の分割払いをすると値引きするなど、端末価格を安く提供する方法が変化している。
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