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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第588回

キヤノンのミラーレス一眼・EOS Rは猫を撮るのに最適か?

2018年12月04日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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猫認識カメラの登場が待たれる

 次に出会ったのは駐車場猫。24-105mmのいいところは広角にも対応してくれるところ。しかもEOS RのAFはなかなか優秀なので突然猫がやってきてもさっと撮れる。何匹かいたのだけど、カメラ持って近づくとさっと散って車の下に隠れてしまった。まあ警戒されるのもしょうがないな、と思って立ち去ろうとすると、足下に1匹だけのほほんとしてるヤツがいる。

 逃げるどころかこちらに興味を示したので、左手の人差し指を差し出してみたら、こっちにやってきてくれるではないか。左手を差し出しながらファインダーを覗いて、ちゃんと猫の顔にフォーカスが合うよう追いかけつつ指をくんくんしてる姿を撮ってたら。

試しに指を差しだしたら躊躇なくやってきたのでこっちがびっくりしたほど。2018年11月 キヤノン EOS R

 いきなりがぶっ! いやあ、ちょっと油断してた。しかもこっちはファインダーごしに見てるから反応が遅れちゃって、びっくりしつつもシャッターを切ったのがこちら。

指は噛まれてもカメラは離さず。まあ本気で指を食べにきたわけじゃないので、噛まれてはいないけど。2018年11月 キヤノン EOS R

 慌てて指を引っ込めたら(いやほんとはそれやると歯がひっかかって指を傷つけることがあるのでよくないのだが、本能的にやっちゃうよね)、向こうも驚いて後ずさったのだった。

 さて、冒頭で24-105mmがあればしばらく楽しめるって書いたけど、キヤノンが偉いのは一眼レフ用のEFレンズを活用するためのマウントアダプターの豊富さ。特にコントロールリング付アダプターを使えば、一眼レフ用レンズでもEOS Rで初採用されたレンズ上のリング機能を使えるのだ。

 そこでマウントアダプター経由で望遠ズームレンズを装着したカットで締めることにする。

 公園の片隅で見つけたミケ。ネットやら灌木やら何やらに囲まれた中に猫がちょこんと座っていたので、顔を正面から撮れるアングルを探しまくり、やっといい感じの草の隙間を発見。そっと撮ったのがこちら。

前後が大きくぼけてるのけど、実はかなり狭い隙間から撮ってるのだ。猫の方も「なんだあれ?」って顔をしてるのがいい。2018年11月 キヤノン EOS R

 背景も前景の草もきれいにぼけているのがさすがフルサイズ+ハイエンドズームレンズですな。それにしても、この先、デジタル一眼といえばミラーレス一眼、という時代になっていくことは間違いないのだけど、じゃあソニーとキヤノンとニコンのどれを選ぶのか。実績があるソニーか、これからのラインナップやレンズ拡充に期待して一眼レフ時代の実績のあるキヤノンやニコンにするか。

 わたしとしては、猫認識機能のついたカメラが出たらめちゃ心惹かれるのに、ってとこで来年を待ちたい。

 最後は、冬の風物詩、枯れ葉のベッドで熟睡してる猫を。

枯れ葉のベッドに寝てるときの気持ちよさそうな顔と言ったらたまらんですな。起こさないように望遠でそっと狙ってみた。2018年11月 キヤノン EOS R

 冬の猫には(まだ冬というにはあたたかだけど)、陽射しと枯れ葉のベッドが似合いますな。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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