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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第4回

復活のアルピーヌ・A110は日本にピッタリのスポーツカー!

2018年11月24日 15時00分更新

文● 栗原祥光 撮影●栗原祥光

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エンジニア達から飛び出した
思いがけないキーワード「ドリフト」

 「もともとルノーのテストドライバーをしていた私のところに、アルピーヌを担当しろと言われた時は、もうFF車両に乗らなくていいと思い本当にうれしかったですね」。アルピーヌ A110を担当したキーマンの一人、テストドライバーのデビッド・プラッシュさんは、大変喜んだという。

 「そしてA110を開発するにあたり、まず私達は半年間にわたり徹底的に先代A110に乗り込みました。そこでライトウェイトミッドシップというパッケージングを決めていったのです」と、おもにシャーシを担当したメカニックエンジニアのリオネル・クルトゥーズが言葉を続けた。

アルピーヌ A110を開発したテストドライバーのデビッド・プラッシュさん(左)と、メカニックエンジニアのリオネル・クルトゥーズさん(右)

アルピーヌ A110

 こうして日本車でいうところの86/BRZのボディーサイズをNC型ロードスターと同じ重量にまとめ、ドライバーを中心にフロントにラジエータとガソリンタンク、リアにエンジンと排気系を配置。ボディーはアルミニウム製、足廻りは高い路面追従性を得るべく4輪ダブルウィッシュボーン型とした。

横置きにマウントされた1.8リットル直4ターボエンジン。通常はカバーで閉じられており、中を見ることはできない。2つのファンは、エンジンルーム内部にこもった熱を排熱するために用いられる

 気になるエンジンは、1.8リットルの直4ターボ。先日発売開始したルノーのホットハッチ、メガーヌR.S.をルーツとするユニットで、最高出力は250馬力とやや抑えられているものの、トルクおよびトルクカーブはまったくの同一。これを横置きにマウントする。縦置きとしたのはリアが長くなるのと、ゲトラグ製セミATミッションの都合だ。

Cピラー付近に設けられたエアインテーク。ここからエンジンに空気が送り込まれる

 これらの素材をどのように味付けするか。彼らは口を揃えて「アルピーヌといえばラリー」「ドリフト」という言葉を口にした。彼らがイメージするアルピーヌ A110は、先代が世界ラリー選手権で多くの人を魅了した、激しくテールスライドさせながら走る姿。この「スライドコントロール」「ドリフト」が新型アルピーヌ A110の重要なキーワードで、そのためタイヤはミシュランのパイロットスポーツ4をベースに、ドリフトを意味する「DT」と書かれた専用品を装着する。街中での走行性能はパイロットスポーツと同等だが、サーキット走行時によりスライドコントロールしやすい設定がされている。

タイヤはミシュランのスポーツラジアル「パイロットスポーツ4」。しかし一般流通するものには書かれていない「DT」の文字がある

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