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キヤノン初のフルサイズミラーレス「EOS R」をレース取材の現場に投入!

2018年11月17日 15時00分更新

文● 栗原祥光 撮影●栗原祥光

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連射数は少ないが、瞬時にAFが働いてくれる

 クルマが視界に飛び込んできたので、シャッターボタンを半押し。瞬時にAFが動きドライバーのヘルメットを捕らえます。その早さはEOS 7D MarkⅡとは比べ物にならないほどで、まさに感動の一言!

鈴鹿でチャンピオンを決めたTeamMUGENの山本選手。ヘルメットに測距点を合わせて撮影(EOS R/EF300mm F2.8L IS II USM+ EXTENDER EF1.4×III/F8/1/400/ISO125/ノートリミング)

 コレは使える! という感触を得てシャッターを切ると、一眼レフ機とは異なる、レンジファインダー機のような「コトッ、コトッ、コトッ、コトッ」という優しい音。連射は秒間5コマと、ちょっと少ないですが使えないわけではありません。他社には20コマ/秒のミラーレスもありますが、そんなに撮っても選ぶのとファイル保管が大変なので個人的には10コマで充分です。

鈴鹿のヘアピンの立ち上がりからEOS Rで連射

 上の写真はEVFに不慣れなため、後半はフレームアウトしていますが、秒5コマでもレーシングカーを捉えることはできました。ただしラスト2コマは完全にAFを外しているため、実際に使える写真は4コマ目のみです。

 ここまでは一眼レフ機と変わらないどころかミラーレス最高! だったのですが、連射中はまるでパラパラ漫画のように表示するファインダーのため、動いているクルマを捉えることができず大苦戦。

横方向で動くモノを追うのがとても難しい(EOS R/EF70-200mm F2.8L IS II USM/F8/1/125/ISO100/ノートリミング)

 鈴鹿の中でスピードが比較的低速のデクナーカーブ2個目のイン側で撮影したのですが、成功率はかなり低く、ほとんど失敗しました。まずはフレームの中にクルマを入れることを優先して、広角気味に撮影しました。

 RFレンズを利用すると撮影結果と映像を交互に表示する「高速表示」が選択できるらしいのですが、EFレンズの場合は不可とのこと。さらにカメラを横方向に移動するとファインダーの像が流れるように見えるので、流し撮りができるようになるまでには、かなりの練習が必要になりそうです。

デフォルトでは撮影後2秒間、最終カットが表示されるため次の撮影ができません。そのため「撮影画像の確認時間」は「切」に設定

EOS RにはLVソフト撮影というカメラのドライブとシャッターの動作特性を変えられるモードがあります。デフォルトの場合「モード1」に設定されていますが、高速シャッターや絞り解放付近でボケが欠けて映ることがあったので、若干シャッター音は大きくなるが「しない」を選択

高速表示はRFレンズのみ対応しEFレンズでは利用ができない。高速表示ができれば流し撮りなど、横方向に移動する撮影が楽になるのだろうか……

 一方で、正面にやってくるような写真は、流し撮りに比べれば難易度は低いものの、シャッターを押してからのタイムラグがわずかにあり、タイミング取りが難しいです。連射を始めると被写体が追いきれないので、ギリギリまで引き付けて1発目にすべてを決めたいのですが、そのタイミングがわからない、といった感じでしょうか。

いかにも鈴鹿! という逆バンクのアウト側から観覧車とマシンのカット。カメラを横方向に振らないで撮影するカットは比較的容易に撮れるようになるだろう(EOS R/EF300mm F2.8L IS II USM+ EXTENDER EF1.4×III/F8/1/400/ISO100/ノートリミング)

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