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iPad Pro、MacBook Air、Mac mini……アップル2018年10月新製品まとめ 第21回

良い意味でMacBookの拡大版:

新MacBook Air「ちょうどよい」と感じた理由

2018年11月06日 20時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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●iPad Proと組み合わせても良さそう

 1199ドルの製品であっても、8GBのメモリを備え、macOS Mojaveとアプリの組み合わせで処理するほとんどの作業、すなわちウェブブラウジング、テキスト編集、写真編集、短いフルHDビデオ編集に、なんら不足はありませんでした。

 バッテリーは1日も持続しますし、1.25kgという重量もこれまでのMacBook Airより100g軽くなりました。メインマシンとして常に持ち歩くような活用方法を考えるとちょうどよいMacという評価がぴったりと言えます。ストレージも最大1.5TB、メモリも16GBまで搭載できるこのMacを、5年単位で使う人も少なくないでしょう。

 ただし、iPad Proと比較すると、意外な結果になります。

 999ドル(日本では11万1800円)で販売される新型iPad Pro 12.9インチは、iPhone XSよりもCPU、GPUともにコア数が増えており、MacBook Airの処理性能の3倍は下らないでしょう。

 たしかにiPad ProとMacBook Airは異なる性格を持つ製品ですが、アップル自身がiPadをタブレットのカテゴリからノート型PCのカテゴリへと持ち込むプレゼンテーションをしたばかり。そして、新型iPad Proの性能は92%のポータブルPCより高速だと言いますが、MacBookもMacBook Airも、この92%に含まれていることになります。

 一方、Macならではの機能を挙げれば、macOSを用いたファイル操作やプログラミングを伴う作業、ブラウザを通じた企業システムへのアクセス、Windowsでの起動など、iPadには担えないポイントも多々あります。ただ、そうしたMacでしかできない作業の多くが、MacBook Airのパフォーマンスで十分事足りるのも事実。

 たとえば、メディア視聴やクリエイティブアプリをiPad Proにまかせ、MacBook AirとiPad Proを連携させて使うと、シンプルで柔軟性があり、かつコストパフォーマンスに優れたワークフローを組み立てることもできるのではないでしょうか。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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