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安室奈美恵ラストライブがセブン-イレブンにとっても一大事だった理由

2018年10月02日 06時00分更新

文● 週刊ダイヤモンド編集部(ダイヤモンド・オンライン

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安室奈美恵引退
安室さんの引退は日本の音楽シーン、沖縄県民、そしてセブンにとっても一大事となった Photo:JIJI

「奈美恵! 奈美恵!」──。沖縄県宜野湾市で9月15日に開かれた「WE ♥ NAMIE HANABI SHOW」の前夜祭に、同県出身の歌手、安室奈美恵さんが出演し全8曲を披露。会場を後にしても、ファンの奈美恵コールはやまなかったという。翌16日の花火イベントには安室さん自身の出演はなく、この前夜祭が、引退を表明していた“平成の歌姫”のラストライブとなった。

 さて、一連の「HANABI SHOW」は、地元紙の沖縄タイムス社とセブン-イレブン・ジャパンの共催だった。イベントタイトルの末尾にご丁寧に「supported by セブン-イレブン」と社名を入れていた。

 コンビニ業界最大手のセブンだが、沖縄県には2019年にようやく進出を果たす。安室さんの引退は、日本の音楽シーンはもちろん、沖縄県民にとっても特別な意味がある。セブンがこの機会を、自社の進出のPRに最大限活用しようと考えても不思議ではない。

 今回セブンは、グループの通販サイト「オムニ7」を通じてチケット販売の予約を受け付けた。その際、当然、オムニ7会員でない客は、別のチケットサイトと共に、まずオムニ7に個人情報を入力して会員登録し「7iD」を取得しなければ、抽選に参加することができない仕組みだった。

 ファンクラブ経由など他のチケット購入手段もあったが、開催の発表前から会場周辺のホテルの部屋が予約で埋まり、抽選に外れたファンも会場周辺に詰め掛けるほどの熱狂ぶりだ。オムニ7にも、県内外から相当数の申し込みが殺到したことは想像に難くない。

 客は抽選に当たらなくても、申し込みの段階で会員登録をする。セブンには、安室さんのおかげで多くの個人情報が集まったことだろう。とりわけ県内からの情報は、今後の沖縄でのマーケティングにおいて利用価値が非常に大きい。

沖縄で後発のセブン

 セブンは、本土ではコンビニ全体の4割のシェアを握り、日販(1店舗の1日当たりの売上高)でも他社を引き離す王者だが、沖縄では事情が異なる。ファミリーマート、ローソン共に、すでに地元の流通大手と提携して店舗網を築き上げ、特に沖縄のファミマは、同社の全国の平均日販を大きく上回るほどの実力を持つ。

 セブンは地元でスーパーを展開する金秀グループと提携し、19年秋ごろに、県内の複数のエリアで10~20店を同時にオープンさせる方針だ。ゆくゆくは県内で250店を展開するとしている。

 だが、路面で駐車場が確保できるようなコンビニ適地はすでにファミマとローソンが押さえているため、王者セブンの苦戦を予想する声が以前からある。安室さんにあやかって、沖縄でも王者の貫禄を見せつけられるだろうか。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 岡田 悟)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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