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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第577回

ニコンの新型ミラーレス「Z 7」で夜の猫たちを激写!

2018年09月18日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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夜はISO25600まで上げて撮影できる

 せっかく外に出たのだから、背景が抜けてほわっとボケた写真でもいれておくかってことでキジトラ+シロ。これがなかなかいい。なんてことない写真なんだけど、毛の1本1本がちゃんと描写されているし、階調も滑らかだし、スムーズにぼけていく感じもいい。

口元が可愛いキジシロ猫。これもファインダーを覗いて撮影。近づかせてくれるけど撫でようとすると逃げる、その微妙な距離感がいい。2018年9月 ニコン Z 7

 室内、昼間の屋外、とくれば最後は夜。夜の散歩中に、灯りがすごく暗いアパートの前にきれいなハチワレ登場。 それがもう古くてボロいといっては憚られるが、まあボロいアパートの外廊下なので灯りも暗いのだ。でもISO感度をめいっぱい上げればなんとかなるに違いないってことで、ISO25600まで上げて撮影。じっとこちらを見てくれたのでしっかり撮れました。後ろのアパートの誰かがたぶん飼ってるんでしょう。

夜は少しマイナスの露出補正で撮るのがコツ。その方が夜っぽさが出る。こっちをじっとみたまま動かなかったのでこちらも動かないでそっと。2018年9月 ニコン Z 7

 さらにもっと暗いところで挑戦。これはなかなか難儀な場所で、写真では明るそうだが、実は住宅街の小さな公園なのでそれほど公園灯も用意されておらず、しかもこの季節は木々が茂っていて影が多いのだ。ただ、しばらく待ってたら、チャトラ猫がひょこんと石の上に乗っかったのである。そこがちょうど公園灯の光が当たる場所。

 夜の写真って数少ない街灯や公園灯をうまく使って、夜ならではの陰影を出せるかが大事なのだけど、猫はもちろんそんなこと考えてはくれないので、いい光になるのをじっと待つのである。

夜の公園猫は難易度が高い。暗すぎてオートフォーカスが合いづらいのだ。にしても、ISO25600まで上げて撮れる時代ってすごい。2018年9月 ニコン Z 7

 Z 7は、とがった撮影機能はないけれども、ミラーレスならではのコンパクトさとニコンらしい操作(ささっとISO感度を25600まで上げられたり)を持つ楽しいカメラ。まだレンズは少ないけど、ニコンの一眼レフユーザーならアダプター経由で手持ちのレンズを使えるのでそれはいい。

 この秋は注目すべき新製品が多いので、こんな感じで新型カメラネタが続くかも。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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