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20代で「脳の病気予備軍」も!医師が語る「脳ドック」の必要性

2018年09月10日 06時00分更新

文● 福田晃広(ダイヤモンド・オンライン

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将来的に超高齢化社会を迎えることが確実な日本。医療費の増大が危惧される中、注目されているのが病気になる前に予防するという“未病改善”の重要性だ。2018年1月、「IT×予防医学×検診」をコンセプトに掲げ、“脳ドック”に特化したメディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックを開院した知久正明院長に、未病改善について詳しい話を聞いた。(清談社 福田晃広)

短時間&低価格で受診できる
「スマート脳ドック」

若い世代であっても、脳ドックで「未病」状態を発見し、改善することが重要です
ストレスや睡眠不足を抱えやすい職種の場合、20~40代であっても、脳に病変が見られる人が少なからずいます(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 日本医師会によれば、未病とは「発病には至らないものの軽い症状がある状態」のこと。大病に進行する前に異常を早期発見し、病気を予防することが重要とされる。

 とはいえ、それなりの症状が出ない限り、病院まで出向いて検査をしようとする人は少ないだろう。一般的には会社などで行われる健康診断が早期発見の役割を担っているが、特に「脳」に関しては、そこまで精密な検査が行われるわけではないため、早期の段階で病気の兆候を発見することはなかなか難しいのが実情だ。

 そんな中、「スマート脳ドック」で未病改善を実現という理念を掲げているのが、メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックだ。

「スマート脳ドック」とは、スマートフォンやPCを活用し、予約から問診、検査結果の通知、管理まで一貫して行うことができるシステムと、放射線科医師と脳神経外科医師のダブルチェック体制、AI画像解析補助(研究開発中)を活用したクラウド画像診断によって、脳血管疾患の予防と早期発見が目的の新しい検診方法だ。

 こうした検査は保険がきかないため、かつてはそれなりの費用がかかっており、一般消費者にとってハードルが高いと思われてきた。しかし、現在は技術の進化や医療機関間の競争もあって、低価格で検査を提供するところが増えてきている。たとえばメディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックでは、短時間(検査時間約10分)かつ低価格(税別1万7500円)を実現し、脳ドックをリーズナブルに提供している。

自覚症状のない脳の病気は
早期発見することが重要

 知久院長によれば、脳ドックを受けたいと思っていても、実際に受けられる人はそれほど多くないのだという。

「メディカルチェックスタジオが独自で行った20代から70代男女600人のアンケートによると『健康診断以外で受診したい検診』の1位が脳ドック(39%)だったものの、『知っているが、受診したことがない』人は全体の53%でした。また、脳ドックについては、80%以上が『費用がかかる、料金が高そう』と答えていました。確かに、これまでの脳ドックは病院によって千差万別とはいえ、安くても3万円から高いところでは8万円が相場。値段がネックになっている人が多かったのです」(知久院長、以下同)

 ハードルが高かった脳ドックではあるが、知久院長は脳ドックの必要性についてこう語る。

「2017年の厚生労働省の発表によると、『脳血管疾患』は死因の4位に入っていますが、この病気は、寝たきりなどの後遺症に悩まされたり、長期の治療が必要だったりするなど、多大な負担がかかるケースも珍しくありません。しかし、普段の健康診断では、リスクの層別化はできても実際の脳の状態はわからないのが現状です。これでは、多くの人が脳に関する病気の早期発見ができず、取り返しのつかない段階まで発展しまう可能性があります。まずはMRI検査など脳ドックを受けることが、とても大事なのです」

 特に脳に関する病気は、自覚症状がないため、検査によって初期病状を発見することが未病改善には、とても重要だという。

ストレスフルな職種では
20代でも脳に異変が!

 これまで数千人の働き世代を診断してきた知久院長だが、そのデータからある傾向が読み取れるという。

「『脳白質病変』といって、脳内の血の巡りが悪いと出現する所見は50歳以上で出てくると考えられていましたが、ストレスや睡眠不足を抱えやすい職種だと20~40代でも状態の人が少なからず見られることがわかりました。病変が進行すると脳梗塞や認知症を起こしやすくなるので、早期に発見して、適度な運動や質の良い睡眠、喫煙者には禁煙を促すことで予防することが重要だと考えています」

 程度にもよるが、脳梗塞にかかると完治は難しく、その後は再発予防をするだけという、取り返しのつかない状態になってしまう。

 高齢者が増え続ける社会となり、この先は医療費が国家財政を圧迫することが予想される。国としても専門家の医師による未病講座を開催するなど、対策には動いている。

 また、メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックでは、脳ドックのほかにも、被ばくの少ない低線量による「肺・心血管ドック」(脳ドックとセットで受診でき、税別2万5000円)や、超音波を利用した頸動脈、心臓エコー検査など画像診断機器を取り揃え、未病発見に努めている。

「これから増えてくると思われる病気は、肺炎、脳梗塞、心臓病。しかし一般の人間ドックでは、肺や心臓の血管検査をやるところもごくわずか。遅くとも働き盛りの40代に一度、脳ドックや肺・心血管ドックを受診するのは、未病対策としてぜひ多くの人にやっていただきたいと思っています」

 検査以外にも日頃からの食事、運動、睡眠、喫煙、ストレスなどに気をつかうことが、あらゆる病気予防につながることは言うまでもない。そこに定期的な検査を加えることで、健康寿命を大きく延ばすことができるだろう。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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