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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第206回

高い利便性の割に理解されないワイヤレス充電 企業のノベルティーにオススメ!?

2018年09月05日 12時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII編集部

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10人に4人が利用という調査も
本格的な普及にはチャージャーの拡大が不可欠

 ワイヤレス充電は充電速度、バッテリーの劣化など、技術的なデメリットがあれど、実際に使ってみなければわからない手軽さがある。そういえば、たまに「iPhoneの充電ケーブル貸してくれない?」と言われることがあるが(貸してあげて戻ってこなかったことも1回ばかりある)、ワイヤレスチャージ対応機種を持っている人なら外出先にワイアレスチャージサービスがあればこういう問題も解決できる。

 Qiによると、利用者は増えており、2016年12月の10%から約2年半(2018年4月)で40%に増えているとのこと(米国、中国、英国、ドイツの調査)。周囲を見渡しても10人に4人とは思えないし、ガジェッド系のブログを持つ米国在住の知人からは、充電プラグを差し込むことがそんなに面倒なの?と言われた。当人はQiに対応したSamsungの端末を愛用するが、ワイヤレスチャージを利用しない理由を聞くと、「日中は動き回っているし、夜間の充電には使いたくないから」とのこと。

 確かに正直なところ、筆者自身も今回のようにタダでもらわなければ、自分から買おうとは思わなかったのだ。実際、Qiの調査でも30%がギフトとしてもらったとのこと。価格が2000円程度からであることを考えると、ワイヤレスチャージを使いたいがためにあらためて買おうという人はまだ少ないかもしれない。

 発表時はカッコ悪いなと思っていたAppleのワイヤレスヘッドフォン「AirPods」は確実に増えている。Apple Payなどのあらゆるものが無線に、という流れから見ても、ワイヤレスチャージャーの普及は必至と言える。そこで、ノベルティーを考えている企業には、ぜひともワイヤレスチャージャーをお勧めしたい。利便性に驚いた私のようなユーザーからの企業イメージもアップする可能性大だ。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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