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はじめての外付けストロボで室内写真撮影

外付けストロボ使うと、写真のクオリティーはアップする?

2018年08月17日 09時00分更新

文● 貝塚/ASCII

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「スピードライト 580EX」

写真のクオリティーを向上させたい

 記者の仕事をしていると、発表会へ出かけていって、写真を撮るという行為は日常茶飯事だ。

 しかもほとんどの場合、カメラマンは同行しない。自分で記事に使える写真を撮影する必要がある。取材のたびに写真を撮り続けているので、基本的なカメラの使い方や、最低限の構図の考え方は身についている。

 しかし、カメラマンが撮ったような「キマった写真」が撮れることは稀。「カメラマンじゃないから、できる範囲での最高を目指すしかないかな」と考えていたが、最近になって写真のクオリティーアップにこだわりたい気持ちが湧いてきた。

 特に難しいのは、室内での写真だ。光量が低い→シャッタースピードを遅めて、取り入れる光を多くする必要がある→ブレやすい。これを解消するには、ストロボが必要になる。

中古でストロボを買ってきたよ

 そこで、はじめて外付けのストロボを導入しようと考えた。使っているカメラはキヤノンの「EOS 7D」だ。できれば純正がいい。しかし、現行品で、自分の欲しい性能を実現しようと思うと、「スピードライト 600EX II-RT」が必要になる。実売価格6万5000円ほど。ちょっと試しに……という気持ちで使うには、金額が大きい。

 良いものはないかと中古店を覗いた。たまに遊びに行っている中野のフジヤカメラだ。キヤノンの「スピードライト 580EX」というモデルがあった。すでに販売を終了しているモデルで、価格は1万円ほど。状態も良く、何より首振りができて、TTL測光ができるストロボがこの価格で買えるのはすごい。

 さっそく装着して、作例を紹介していきたい。

まずは、ストロボなしでの室内での写真を紹介

 モードはシャッター優先オートで、ISOとホワイトバランスはオート設定にしている。写真はすべて無補正だ。

シャッタースピード1/80で、ストロボなし

 まずはシャッタースピード1/80で、ストロボなしで撮影したものが上の写真。ひどい有様である。これでは使えない。

シャッタースピード1/30で、ストロボなし

 シャッタースピードを下げてみる。1/30に設定。手ブレが気になるが、ぼんやりと写っているものはわかる。でもまだ使えるレベルに達していない。

シャッタースピード1/15で、ストロボなし

 シャッタースピードを1/15まで下げたのが上の写真。ブレが大きく発生しているし、補正してもクオリティーが高いとは呼べない結果になるだろう。

 では、内蔵ストロボを使ってみてはどうなのか? 下は、シャッタースピード1/100に設定して、内蔵ストロボを発光させたもの。

シャッタースピード1/100で、内蔵ストロボ発光

 あー、そうそう。こんな感じになる。中心に不自然な光が当たってしまい、とても使える写真にはならない。特にこういったブツ撮りの場合は、内蔵ストロボを使うことは考えない方がいい。

 以上から、「ストロボなしで、うす暗い室内で物を撮る」は、厳しい挑戦になりがちなことがわかる。

外付けストロボはやっぱり必要だった

シャッタースピード1/160で、外付けストロボをバウンス

 上が580EXを装着し、バウンス撮影をしたもの。バウンス撮影とは、発光部を直接被写体に向けるのではなく、壁や天井に向けて発光させ、反射した光を被写体に当てて撮影する方法。プロのカメラマンが室内撮影をするときに、ストロボを上に向けている理由はこれだ。

 今までの写真とは、大きく異なることがわかる。しかし、象の像(ダジャレではない)に光がうまく当たっていない。光の跳ね返り方を考えて、シビアに発光部の向きを調整してみた。

シャッタースピード1/160で、さらに角度をシビアに調整

 なかなかいい結果になった。やはり光量が十分にあると、ブレも出ないし、被写体も隅々まできちんと記録されるようだ(なおシステムにアップする都合で圧縮がかかっているため多少ぼやけて見えるが、実際の写真はかなりシビアにピントも合っている)。

 この写真を補正して、記事で使うとすれば、以下のようになると思う。

Photoshop CCで軽く補正したもの

 Photoshop CCで露出、コントラスト、シャドウをわずかに補正した。一応、使えるクオリティーにはなっているのではないか?

 これまでも屋外や、十分に明るい室内ではあまり困ることはなかったが、外付けストロボによるバウンス発光ができるようになって、特に室内で撮れる写真の幅も広がったように思う。カメラ初心者からクオリティーアップを目指したい方、ぜひ導入してみてはいかがだろう? 私も色々と研究しながら使っていきたい。

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