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ソニーより安くてお買い得 MMCX対応Bluetoothレシーバー「HC-M100BT」

2018年07月07日 12時00分更新

文● 四本淑三

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軽さと低ノイズで快適

 早速、お気に入りのイヤフォンということで、DUNU-TOPSOUNDの「Falcon-C 隼」を接続して使ってみた。ケーブルを耳に掛けて使うイヤーモニター型デザインのイヤフォンで、コンパクトで重量バランスが良いこと、上から下までよく伸びてフラットな音が気に入っている。

 このDUNUの製品もそうだが、MMXC端子付きのイヤフォンは、ケーブル耳掛け式が多い。だからHC-M100BTも耳掛け式の装着に対応ということになっているが、ケーブルが最小限の長さで装着に難儀したし、リモコンも耳のすぐ後ろにくるので、扱いに困った。それでも慣れてしまえば快適で、元のケーブルに戻すのがためらわれるほどだった。

 特に軽さが効いているように感じた。Falcon-C 隼の付属ケーブルは太く重く、イヤフォン本体の重量バランスの良さを損なうところがあったので、余計ワイヤレス化のメリットを大きく感じられたのかもしれない。

 HC-M100BTのスペックに重量の記載がないので実測したところ、イヤフォンやクリップが付いていない状態で約9.3g。軽量なマイクロドライバー内蔵のワイヤードイヤフォンでも12~3gはあるから、細いケーブルに少し毛が生えた程度(実際にはバッテリーとリモコンユニット)しかない。

 そうした軽さもあって、個人的に必要を感じる場面はなかったが、バッテリー部分に装着する専用クリップが付属する。もし首の後ろに回したケーブルが首に触れて気持ち悪い場合は、これでシャツの襟に挟んでおけば、バッテリーとケーブルを安定させられる。

 そして、やはり感心したのは音だ。ケーブルと付け替えて比べてみても、音質の違いはわからない。Falcon-C 隼でおいしい高域の特性も、しっかり生きている。アンプにパワー不足もなく、余裕の音量で持って鳴らし切ってくれる。

 もちろん音声信号が入ると、ノイズは若干ながら乗ってしまう。しかし、あからさまにシャーっとホワイトノイズが乗ってくるようなBluetoothイヤフォンに比べれば、ごくごく低いレベルで収まっているから、その点でがっかりすることはないはずだ。

実はお買い得な8000円

 このタイプの製品は、いまかなりの数の製品が売られている。よく知られているのが、ソニーの「MUC-M2BT1」。LDACにも対応していてスペック充実。こんなものがあるなら、スマートフォンからイヤフォン端子が消えてもなんの問題もない! と確信できた製品だった。

 が、建前上は同社の「XBAシリーズ」専用アクセサリー。大々的に「MMCX対応製品に使えます!」と言えるものではなかった。加えてネックバンドタイプのデザインで携帯性に難があり、重量も33gと重い。価格もお高く、発売から2年以上経過した今でも、1万円代後半。手軽にBluetoothでつなぐというより、やや気合いの入ったマニア向けの製品だ。

 その後、SHUREの「RMCE-BT1」のように、MMCX対応イヤフォンを持つ有名ブランドもこの種の製品を持つようになった。RMCE-BT1はケーブルタイプで、HC-M100BT同様、軽く、携帯に便利で、1万円台前半とソニーに比べれば安い。しかし、いまは激安中華モノが乱入してきて、Amazonではなんと2000円台の製品まで存在するから大変だ。

 HC-M100BTは、そうした中華モノと有名ブランドの間に割って入ることになる。激安中華を見てしまうと、税込8000円台は安いように思えない。しかし3~4時間しかバッテリーが持たない激安モノに比べれば、9時間は圧倒的余裕。上の価格帯の有名ブランド品と比較しても、スペックで劣るところはほとんどない。いまワイアレスリケーブルユニットを買うなら、これを外しては考えられない

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四本 淑三(よつもと としみ)

北海道の建設会社で働く兼業テキストファイル製造業者。

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