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COMPUTEX TAIPEI 2018レポート 第38回

Max-QとG-SYNCで市場のさらなる拡充を狙うNVIDIA

2018年06月11日 15時00分更新

文● 中山 智 編集●北村/ASCII編集部

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G-SYNCの認定を受けるためには
3つのステップが必要

 「G-SYNC」は4年前のCOMPUTEX TAIPEIで発表された規格。G-SYNCには3つの柱があり、ひとつは可変オーバードライブや広い色域といった「イメージクオリティー」。もうひとつは240HZ以上の高リフレッシュ レートやウィンドウ表示モードなどの「パフォーマンス」だ。そして最後に、その2つがNVIDIAの要求する基準をクリアしているかどうか「認定」するすることで成り立っている。

ゲーミングディスプレー向けの規格「G-SYNC」

G-SYNCの柱となる3つのポイント

 G-SYNC対応のディスプレーもすでに多数のもでるがリリースされている。「ゲーミングディスプレー」というジャンルは同じだが、15インチや17インチのゲーミングノートPCから、eスポーツに最適な24.5インチでリフレッシュレート240Hz対応モデル。さらに4K HDRやワイドディスプレー、そして65インチのBFDG(Big Format Gaming Displays)と様々なサイズのモデルをラインナップしている。

サイズ別にさまざまなモデルが登場している

 メーカーがG-SYNCの認定を受けるためには、3つのステップを踏む必要がある。ひとつは「パネルセクション」で、ここではリフレッシュレートやフリッカープロパティー、応答速度、コントラストや色彩のビジュアルクオリティーがチェックされる。

G-SYNCの認定を受けるための、3つのステップ

 次のステップは「ディスプレー開発」で、パネルのチューニングやOSD開発のチェックを行なう。最後に「ディスプレー認定」となり、最終的な品質やパフォーマンス、色彩やガンマといった確認が行なわれ、すべてをクリアした製品のみがG-SYNCを名乗れる。

ASUSのゲーミングブランドROGからリリースされているG-SYNC対応ディスプレー「PG348Q」

 NVIDIAがここまでディスプレーの品質にこだわる理由は、人間の目の能力で取り込める色や明るさをディスプレー上でも極力近づけて表現するため。そこで重要となってくるのがHDR(High Dynamic Range)技術だ。

 HDRはSDR(Standard Dynamic Range)に比べて表現できる明るさや色彩、コントラストの幅が広く、人間の目に近い品質が再現できる。ゲーム画面にとっては、精細な映像でも破綻せず描画でき、白とびや黒つぶれせずに描写。さらに人間の目がキャッチする自然界と同じ発色が再現できるわけだ。

HDRを採用すると、人間の目に近いレンジで再現できる

HDRで得られる3つの効果

G-SYNCのディスプレーはSDRの一般的なモデルと比べて、同じ解像度でも格段に性能が違う

写真ではわかりにくいが、G-SYNC対応(右)とG-SYNC非対応(左)の違いをデモ

 ここ最近はAIや自動運転など、コンシューマー以外のニュースを発信することが多かったNVIDIAだが、ゲームユーザーなどコンシューマー向けのビジネスもしっかりと取り組んでいる。今後も「Max-Qデザイン」や「G-SYNC」対応のモデルが数多く登場することに期待したい。

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