ファーウェイ通信 第77回
夜景をこんなに美しく残せるなんて……
Leicaトリプルカメラを搭載する夏スマホの最高峰、ドコモ「HUAWEI P20 Pro」レビュー
2018年06月06日 11時00分更新
注目のLeicaトリプルカメラ
暗所におけるその威力を確認していこう
スペックも重要だが、実際にHUAWEI P20 Proで撮影した作例を見れば、その性能はすぐ理解してもらえるはずだ。
まず最初は夜景撮影。今回、夜の街を歩き回っていろいろと撮影してみたが、写真の出来映えは圧倒的だった。上の2点の作例では「標準」モードで撮影したものだが、F値1.6という非常に明るいレンズを活かして、暗い場所にも関わらず、ISO400、1/33秒という設定で精細感のある写真に仕上がっている。
つづいて、前述したマスターAI機能が有効な場合。AIが夜景だと認識すると、自動で夜景モードに変更する。このモードで撮影した写真のExif情報を確認すると、数秒というシャッター速度になっている。実際には数秒の間に複数回撮影した画像を合成することで、明るくてノイズの少ない写真を生成する仕組みを採用しているのだが、本当に数秒のシャッター時間で撮影したような明るい写真に仕上がっている。
下の作例2点が、その夜景モードで撮影した写真だ。実際に肉眼で見るよりも明るい写真である一方、ネオンサインの文字はクッキリとした描写になっている(Exif情報ではともにISO400、シャッター速度は4秒)。そして1番驚くべきことは、どちらも三脚なしでの撮影だという点だろう。前述したAI手ぶれ補正(HUAWEI AIS)の威力には単純に驚かされる。夜景撮影を楽しみたい人にとって、HUAWEI P20 Proは現時点で最強の端末と言っても過言ではないだろう。
続いては望遠撮影についてだが、下の作例3点はズームなし、3倍ズーム、5倍ズームの写真だ。デジタルズームならではのボンヤリとした感じはなく、画質がほぼまったく落ちていないのがスゴいところ。遠く離れた被写体を手軽に撮影できるため、構図の自由度が大きく上がるのもうれしい。
オートフォーカスについては、動きのある被写体を撮る際に便利な「4D予測フォーカス」に対応している。これは、画面内で動く被写体を立体的に認識し動きを予測することで、速くて正確なフォーカスを実現するものだ。ピントが合っている場所に□マークが表示され、風に揺れる植物や急な動きをする子供やペットの撮影で重宝する。
AIアシストにより、ユーザーは知識&苦労無しで
素晴らしい写真が撮影可能
AIが被写体を認識し、最適な撮影方法を自動選択してくれるマスターAI機能も強力だ。認識できるシーンは、猫や青空、花、フード、花火、ポートレート、夜景など全19種類。
マスターAI機能は、カメラの設定からオン/オフを選択できるが、筆者としては普段からオンにしておくことをオススメしたい。難しいことを考えなくても、SNS映えする写真を簡単に撮れることが魅力だし、なにより失敗写真が減るのが大きい。自分で露出やシャッター速度などを調整してこだわりの写真を撮りたいという人は、「プロ」モードを使うといいだろう。
なお、AIによるアシストは手ぶれ補正だけではない。写真の水平が取れていなかったり被写体に近づきすぎている場合には、ユーザーに警告を発してくれるのだ。また、人物撮影時のポートレートモードでは、AIが顔の特徴を正確に認識し、ライティングや背景ぼけを設定してくれる。
HUAWEI P20 ProのLeicaトリプルカメラを使ってみて感じたのは、総合力ですでにデジカメを凌駕しているのではないかということだった。撮影後の画像加工やSNS投稿といったアプリ連携については、スマホの優位性は揺るがない。これに加えて、Leicaトリプルカメラには、AIによるサポート機能や画質の落ちない5倍ズーム、夜景撮影の驚異的な性能もある。
フラグシップモデルのため、HUAWEI P20 Proは必ずしも安価な端末ではないが、これ1台で高性能なスマホとデジカメを兼任してくれることを考えると、実はかなりリーズナブルと言えるのではないだろうか。
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