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ゲーマーを長年のノウハウで助けたい、ルフス代表の長縄氏

eSportsに足りないのは「プレイヤーの技」でも「高額な賞金」でもなかった

2018年05月25日 13時00分更新

文● 清水(MOVIEW) 編集●ASCII

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尾崎社長の言葉に心を動かされた

―― さて、ルフスについてもお聞きします。どういった経緯でルフスに関わることになったのですか?

長縄 昨年、サードウェーブが「ガレリアゲームマスターカップ」を開催したときに、その運営をやったのがきっかけです。サードウェーブの尾崎健介代表取締役社長から、ルフスの話を聞き「一緒にやらないか」と誘われました。サードウェーブとしてはGALLERIAというゲーミングPCブランドを立ち上げたときからeSportsを盛り上げたかったけれど、eSportsに精通した人がおらず、ずっと人材を探していたそうです。

 僕自身、こうした施設を作りたいという想いはあったのですが、小さな会社ではリスクが高すぎるので二の足を踏んでいました。尾崎社長にも「儲からないですよ」と率直に伝えたのですが、「eSportsが広まればいいのだ」と言われました。その言葉に共感して引き受けることにしました。

―― ルフスがオープンして1ヵ月が経過しましたが、反響などはいかがでしょうか

長縄 実際にルフスを使用してくださったお客様の満足度は高いと思っています。ネットカフェなどのゲームが遊べる環境と比べたとき、落ち着いてゲームができ集中できるという声をいただいています。

―― ルフスをどのような場所にしていきたいですか?

長縄 ルフスは、eSportsの入り口です。ここを登竜門として、ここに集まった人たちが自発的にeSportsの世界を広げていく助けができればと考えています。そのためには「eSportsとはこういうものなのだ」ということを示し、牽引しながら応援していく場が必要ですし、ルフスはそういう場所になるべきだと思っています。例えばルフスの中には、誰もが入れる場所と、ステージ脇のガラス席のように、有名な選手や強い選手じゃないと入れない場所があります。これを意識すれば、必然的に目標になるはずです。自分もeSportsのプレイヤーのひとりだという意識を持ってもらうのが大切だと思っています。

―― 実際に訪れる方の属性は?

長縄 お客様は学生が多いですが、背広を着用した社会人もいらっしゃいます。想定していたよりも女性が多いですね。生放送でのゲーム実況が人気ですが、おしゃべりをしながらゲーム配信するYouTuberも多いので、女性の中でも認知度が高まってきているのではないでしょうか。

―― 1回の利用時間はどのくらいが多いですか?

長縄 だいたい3時間くらいが平均ですね。長い方は営業開始の14時から22時までフルにいる方もいます。現在料金は3時間1000円、7時間2000円、その後追加チャージは1時間ごとに350円になっているのですが、20時間チャージはないのか、50時間チャージはないのかというリクエストをもらうことも多いです。

―― そこまでヘビーにやるなら、自宅で遊んでもいいような気もしますが……。

長縄 ルフスでは最高の環境を用意しています。パソコンはもちろんですが、机や椅子などの設備も考えており、ここにくればなんの不安もなくゲームができる環境になっています。ニーズのひとつには、自宅のパソコンのスペックによるストレスやフラストレーションが解消できる点があるのではないでしょうか。

―― 今後ルフスでやってみたい施策はありますか?

長縄 僕が何かをするのではなくて、eSportに携わる人たちが何かをすることを手助けしたいですね。縁の下の力持ちでいるのは徹底している部分で、公の場に出て最前線から退いたのだから、自分が表に出るのではなく、みんなのやりたいことを実現する手伝いをしたいです。ルフスで「何かをやる」というよりも、ルフスで「何かをやることを手助けしたい」と思っています。

――これを読まれている方にこれは伝えておきたいということはありますか?

長縄 ルフスでは、eSportsの専用施設ならではの雰囲気を感じてほしいです。実際に体験することで感じられることがあるはずなので、多くの方が来て、それぞれの答えを持って帰ってほしいと思っています。eSportsを広められる、きっかけを提供し続けるので、みなさん一度来てみてください!

――ありがとうございました。

(2018年5月、ルフス 池袋にて)

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