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魅惑のXperia周辺機器 第102回

スマホと連携できる4Kハンディカム「FDR-AX60」の活用法:Xperia周辺機器

2018年04月22日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集●南田ゴウ

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 スマートフォンのカメラ機能の進化はとどまることを知らず、最近のXperiaは超高解像度の静止画はもちろん、4Kムービーまで撮れてしまうほど。しかし、万能に見える撮影機能もやはり専用機に勝るものではなく、新入学シーズンや運動会などで子どもを撮影する際は、デジタルビデオカメラの優位性がまだまだあります。

 また、わざわざデジタルビデオカメラで撮った動画を家族や友だちとシェアしたいと思うこともあるはず。スマートフォンに寄り添った機能を備えるビデオカメラが、ソニーの4Kハンディカム「FDR-AX60」です。

 FDR-AX60は、光学20倍のZEISSレンズや高感度イメージセンサー、強力に手ぶれを抑える空間光学手ぶれ補正機能を搭載した4K(3840×2160ドット)撮影対応のデジタルビデオカメラです。心臓部とも言えるセンサーはアスペクト比16:9の1/2.5型(有効約857万画素)裏面照射型CMOSイメージセンサー「Exmor R」を採用。アスペクト比4:3の1/2.3型のセンサーサイズから動画撮影時の16:9に切り出していた製品とは異なり、16:9比率そのままで記録できるため1画素当たりの受光面積が大きく、暗がりの撮影でもノイズが少ない映像を撮影できるという大きなメリットがあります。

 撮影範囲は35ミリ換算で広角26.8mmから望遠536mm相当(光学20倍ズーム)、全画素超解像ズームにより、4K解像度で804mm相当(最大30倍)、HD解像度で1072mm相当(最大40倍ズーム)と幅広い撮影ができるほか、6枚羽根円形絞りにより美しいボケ感を出せるのも、スマートフォンにはない大きなアドバンテージです。

 なんと言っても圧巻なのが、動画撮影の最大の大敵である「手ぶれ」に対して、レンズとセンサーがカメラの中で浮いているように保持する「空間光学手ぶれ補正」です。子どもといっしょに走りながらでも、ぶれやすい望遠にしても、解像度の劣化が少ないまま確実に手ぶれを補正してくれます。

 オートフォーカスが高速・高精度な「ファストインテリジェントAF」や、狙った被写体の顔だけでなく、カラダ全体を認識してピントを合わせ続ける「ロックオンAF」機能を備えており、動きまわる被写体もピンボケにならずくっきりと撮影できます。

 音質はもちろん、ズームに連動して音声レベルを変化したり風切り音をカットしたり、撮影者の声を抑えたり、5方向からの集音構造で臨場感がある録音をできたりします。動画撮影において音声はとても重要で、やはり録音性能もスマートフォンのマイクとはまるで別モノ。「餅は餅屋」という威力を発揮してくれます。

 まぶしい日差しで液晶画面が見えないシチュエーションでも、ビューファインダーを覗いて正確なフォーカス位置の確認もできれば、フォーカスやズームを調整できるというのもハンディカムならではです。

 そして、せっかく撮った動画の最大の欲求と言えば共有です。まずは最高画質の4K動画で記憶を残しておきたいという大前提がありつつ、撮ったばかりの動画をシェアしたい場面も多いのです。

 動画撮影に詳しい方はピンとくるとは思いますが、4K動画は非常にデータ容量が大きく、自宅に帰ってPCに動画を転送すること、動画を編集すること、動画をアップロードすることのすべてが大変です。すぐに動画を他人に見せようと思うと、ハンディカムを接続したテレビくらいでしかすぐにお披露目するチャンスがありません。しかし、今の世の中はレスポンスが重要で、撮ったその時、その日に遠くに住んでる家族や、離れている友だちに知らせたいもの。4K動画はそのデータ量がシェアの妨げになってしまうのも事実です。

 そんな場合にとてもお役立ちなのが、FDR-AX60の4K動画とMP4動画を記録する同時録画機能です。MP4形式の動画であればデータ量は圧倒的に小さく、Wi-Fiでのワイヤレス転送も容易です。そして、ここからのXperiaとの連携が秀逸なのです。

 まずビデオカメラ本体を操作して、撮った動画の中から転送したい動画を再生します。次にXperiaのNFCマークと、カメラ本体のNFCマークを合わせるようにタッチするだけで、MP4動画がXperiaの内蔵ストレージに転送されるというシンプルな操作。

 この機能を利用するには、Xperiaに「PlayMemories Mobile」アプリをインストールしておく必要があります。万が一アプリを入れていない場合でも、NFCマークのタッチに連動して「PlayMemories Mobile」アプリをインストールするよう、Google PlayアプリのダウンロードURLまで誘導してくれます。オリジナルの4K動画の転送は非現実的ですが、ネット経由でシェアをするのであればMP4動画で十分でしょう。

 ただし「撮った動画をまるまるシェアするのも……」という悩みもあります。そんな時には「ハイライトムービーメーカー」を使うと非常に便利です。ズームなど撮影時の情報や指定したシーンなどから最適な場面を自動的に抽出し、切り替え効果とBGMを付けたMP4形式のショートムービーを作成してくれます。

 キモは完全に自動作成ではなく、きちんと残したいシーンをハイライトポイントとしてピックアップできること。動画の長さは15秒、30秒、1分、2分といった範囲でBGMの長さも選べます。これなら、動画で見せたくない部分を省けるだけでなく、見る側の立場としてもギュッとまとめて見せられるので、長時間ダラダラとした動画を鑑賞する苦痛もありません。

 搭載機能は動画撮影だけではありません。撮影物をSNSにアップしたい場合は、ビデオカメラで4K動画の中から829万画素の高精細で静止画をどこからでも切り出し、Xperiaに転送できます。

 スマホアプリ「PlayMemories Mobile」は静止画や動画を受け取るだけではなく、FDR-AX60の遠隔操作にも使えます。例えば三脚に据えておき、少し離れた場所からズームの操作や録画のオンオフといった操作が可能です。これなら、発表会などデジタル一眼カメラでは連写したシャッター音が動画に記録されてしまう場面でも、ひとり二役で撮影することができます。

 スマホでは撮れないような動画をXperiaの大画面で鑑賞できる楽しみがありつつ、YouTubeに限定公開でアップすることで撮影動画を遠方に住む親族に見てもらうことも可能。さらにSNSに写真をアップロードして友人にアピールできるという楽しみもあります。

 日常のスナップショットならXperiaで撮影し、新入学式や運動会、発表会といった子どもの成長記録や、思い出深い旅行の記録にはデジタルビデオカメラで撮影。そして動画のシェアはXperiaへという使い方をすると、楽しい思い出がたくさん残せそうですね。

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