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TOPIXや日経平均の「利用料」が高い!運用会社の不満

2018年04月11日 06時00分更新

文● 週刊ダイヤモンド編集部(ダイヤモンド・オンライン

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外国株のパッシブ運用は最大運用機関のGPIFと同様、MSCIの指数を用いる運用会社が大多数だ Photo:Rodrigo Reyes Marin/アフロ

「コストが高過ぎる。パッシブ運用の『インデックスベンチマーク』の見直しを検討すべきかもしれない」。ある大手運用会社の幹部は憤る。

 パッシブ運用とは、投資信託やETF(上場投資信託)を運用する際に、TOPIX(東証株価指数)など特定の指数(インデックス)をベンチマーク(運用の目安となる指標)とすることで、その指数に連動した運用成績を目指す運用手法だ。

 この指数を利用する際に発生する利用料をめぐり、冒頭のような恨み節が聞こえてくる。なぜか。

 近年、つみたてNISAに代表されるように、投信の管理手数料となる信託報酬は苛烈な引き下げ競争を余儀なくされ、運用会社の収益環境は厳しい。中には信託報酬が0.1%台の低コスト投信まで登場しており、減収分を補うには運用規模を拡大するしかない。

 ところが、運用会社の努力とは裏腹に、指数の利用料率は一向に下がらないという。つまり運用会社の利益は圧迫され続ける一方、指数の提供会社のみに巨額の利益が積み上がる構図となっている。

 とりわけ運用会社をいら立たせるのが、利用料の中身。利用料は、指数の詳細な情報を得る際の「データ利用料」と、主に投信の名称に指数名を用いる際の「商標利用料」の二つに大別される。業界関係者によれば、特に負担が重いのが、後者の商標利用料だという。

 つまり、ブランド料が高いというわけで、ある運用会社の例では、資産残高の0.01~0.03%にもなり、収入の2割弱を占める投信もある。

 しかも投信の場合、利用料については両社が秘密保持契約を結ぶため、業界全体の状況は不透明。前出の運用会社幹部は「商標利用料の水準を公表し、その根拠を示すべきだ」と不満をぶちまける。

日銀ETF買いも収益に

 実は、年6兆円規模に上る日本銀行のETF購入策では、日経平均株価やTOPIXと連動したETFが買い入れ対象となっている。すなわち、指数を提供する日本経済新聞社や東京証券取引所に多額の収益が積み上げられている。

 一方、外国株のパッシブ運用指標として圧倒的なシェアを誇るのが、世界大手の指数提供会社であるMSCIの株価指数だ。

 GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の外国株のパッシブ運用もMSCI指数が指標とされており、その運用額は実に30兆円規模に上る。単純計算で数十億円が利用料と推定される。

 かつて米国の大手運用会社バンガードがMSCIのコスト高を嫌い、他社に乗り換えたことが話題となったが、日本の場合はどうか。銘柄を選別投資するアクティブ運用よりパッシブ運用に流れる動きが世界的に広がる中、「社会の公器」(前出の幹部)とされる運用指数の商標利用料の存在は今後も議論を呼びそうだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田幸平)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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