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GeForce GTX 1060搭載、Z370チップセット採用で第8世代Core搭載可能

ツクモの超小型PCはしっかりゲームできて排熱も拡張性もグッド!

2018年03月30日 17時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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「PUBG」をどのくらいの画質で遊べるのか「GeForce Experience」の最適化でチェック

 さて、実際のゲームをどのくらいの画質でプレイできる実力があるのか、NVIDIAの「GeForce Experience」というソフトを使って確かめてみよう。これは、ゲーム画面の録画や配信、キャプチャー、ハイライトシーンの保存、ドライバーの更新といった機能をもつソフト。機能のひとつである“ゲーム設定の最適化”を使ってみた。

 ゲーム設定の最適化は、CPUやGPU、メモリーなどのハードウェア構成から、自動的に目的のゲームに最適な画質設定を実施してくれるという便利な機能だ。例えば人気のバトルロイヤルゲーム、「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(以下、PUBG)を例に試してみた結果が次の通りだ。

起動直後は「高」設定になっていたが、最適化により多くの項目でよりリアルな「ウルトラ」の設定が使えるのがわかった

 エフェクトだけは「中」となっているが、それ以外の項目は最高設定となる「ウルトラ」が最適化で得られた設定だ。G-GEAR alpha GS5J-B180/ZTは、500mlペットボトル2本分くらいのサイズしかないにもかかわらず、負荷の重いPUBGをしっかりと高画質で楽しめる実力があるのがわかるだろう。

CPUやグラフィック性能を徹底チェック
気になる温度も性能への影響はまったくなし!

 さらにG-GEAR alpha GS5J-B180/ZTの実力をチェックするため、各種ベンチマークソフトを動かしてみよう。まずはCPU性能を測るため、定番の「CINEBENCH R15」から。このソフトは、CGのレンダリング性能から独自のスコアを算出するもので、スコアが高ければ高いほど高性能となる。コア数が多いほど性能が高くなりやすいので、CPUのもつポテンシャルをみるのに最適なテストとなっている。なお「CPU」は全コアを使った場合、「CPU(Single Core)」は1つのコアだけを使った場合のスコアだ。

「CINEBENCH R15」の結果。1000cbまでは届かなかったが、CPUのスコアは945cbと高い結果になっている

 CPUのスコアは945cb。この数値だけを見せられても性能の判断はつきにくいが、別のマシンとなるものの参考までに数値を出すと、第7世代となるCore i5-7400で546cb、Core i7-7700Kでも967cbといえば、イメージできるだろう。同じCore i5で第7世代と第8世代を比べると、コア数の増加とターボブースト時の動作クロックが引き上げられたため、スコア比でなんと約1.7倍にまで高速化しているのだ。さらに、格上のハイエンドモデルとなるCore i7-7700Kに迫るほどの性能を叩き出している。

 Core i5というとミドルクラスという印象があるが、第8世代Coreに限っていえば、それ以上の性能があると考えていいだろう。当然これだけの性能があれば、ゲーム用途でもCPUのパワー不足に悩まされることはまずない。

 CINEBENCH R15はCPUの全コアをフルに動かすため、CPUの発熱がすさまじいことになりがちだ。そこでベンチ中のCPU温度を「HWiNFO」を使って調べてみたが、CINEBENCH R15のCPUテストを5回繰り返したときの最大温度でも75度とそれほど高くなかった。薄型のCPUクーラーでもしっかりと冷えているようだ。

注目するのは「CPU Package」の温度。Maximumでも75度となっており、十分安全な範囲での動作となっているのがわかる

 続いて3Dグラフィック性能のテストとして、こちらも定番の「3DMark」を試してみよう。こちらも、スコアが高ければ高いほど高速となるベンチマークテストだ。

「3DMark」のスコアは9806。グラフィックスのスコアは11376、物理スコアは12072となった

 数値だけでは性能の判断がつかないため、別のマシンの過去のデータと見比べてみよう。スペック的に釣り合うものが見つからなかったためあくまで参考値だが、CPUにCore i5-8400、GPUにGeForce GTX 1050 Tiを搭載したPCではスコアが7144、CPUにCore i7-7700、GPUにGeForce GTX 1070を搭載したPCではスコアが14939だった。性能的にスコアが極端に低くはなく、コンパクトサイズだからといって熱による性能低下はなさそうな、妥当なスコアといえる。

 熱についてもう少し詳しく見ていこう。実は3DMarkはモニタリング機能を搭載しており、これを使えばテスト中のCPUとGPUの温度をチェックできる。

CPU温度が最も高いのが、グラフィックステスト時の約69度。GPUの温度が高いのは総合テストの約65度だった

 モニタリング機能によれば、CPUの最大温度は約69度、GPUの最大温度は約65度となっていた。90度を超えない限りはまず問題ない温度となるため、安心して使えることは間違いない。

 もうひとつ、実ゲームに近いベンチマークテストを試してみよう。このテストも定番となる「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」(以下、FF14ベンチ)だ。3Dゲームの中では比較的軽量な部類に入るが、フルHD(1920×1080ドット)、最高品質、フルスクリーンという設定でのスコアは、一般的なゲームプレー環境としての目安にしやすい。さらにもうひとつ、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(以下、FF15ベンチ)も試してみた。こちらはFF14ベンチと比べかなり重たいテストとなっているため、フルHD(1920×1080ドット)、標準品質、フルスクリーンという設定で実行している。では、結果をみてみよう。

F14ベンチのスコアは11255で、評価は「非常に快適」。フルHDで遊ぶのに何ら問題はなく、快適にプレーできるだろう

FF15ベンチのスコアは5862で、評価は「やや快適」。まともに遊べるものの、シーンによっては少し重くなるかもしれない

 FF14ベンチではスコアが7000以上で「非常に快適」となるため、11255というのはまったく問題なく遊べるレベル。画質も最高品質にしてあるため、キレイな画面でストレスなく軽快に楽しめるだろう。これに対して、FF15ベンチは重たいベンチマークテストなだけあり、スコアは5862。6000以上で快適となるためおしいところもあるが、多くのシーンで快適な動作が期待できる。とくに画質を下げなくても不満なくプレーできそうだ。

 ひとつ気になったのは、FF14ベンチのときはそうでもなかったのだが、FF15ベンチのときにマシン本体がものすごく熱くなっていた点だ。手で長時間触るのは厳しいくらいで、3DMark実行時よりもかなり熱くなっているのではないか、と心配になってきた。ではFF15ベンチ中の熱について、もう少し詳しくチェックしていこう。

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