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柳谷智宣がAdobe Acrobatを使い倒してみた 第51回

アップデートされた「Adobe Scan」で紙資料をPDFにしてみる

2018年04月05日 11時00分更新

文● 柳谷智宣

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本連載は、Adobe Acrobat DCを使いこなすための使い方やTIPSを紹介する。第51回は、改良された「Adobe Scan」で紙資料をPDFファイルにしてみる。

 Adobeが無償で公開しているPDFスキャナーアプリ「Adobe Scan」がアップデートされた。デスク上の紙資料にカメラを向けるだけでスキャンし、きれいなPDFファイルを作成できるのだ。「Adobe Scan」は昨年6月にリリースされてから、730万ダウンロードを越え、月間アクティブユーザー数も230万人と人気のアプリとなっている。今回は、配布された紙資料を「Adobe Scan」アプリでPDFファイルにする方法を紹介しよう。

 アプリを起動すると、まずはAdobe IDでのサインインを求められるので、登録しているメールアドレスとパスワードを入力する。すぐに、カメラが起動して撮影モードになるので書類を撮影する。自動的に書類の形状を把握し、画像を保存してくれるのだ。手ぶれしないように、端末を動かさないように注意しよう。撮影されると、右下のサムネイルに表示されている数字が増えて、続きを撮影できる。すべてのページを撮影したら、右下のサムネイルをタップする。

「Adobe Scan」アプリを起動したら、まずはAdobe IDでサインインする

取り込みたいカタログにカメラを向ける

自動的に撮影され、右下の枚数表示が増える。撮影が終わったら、その部分をタップする

 取り込んだ画像の一覧が表示されるので、左右にスライドしてきちんと撮影できているか確認する。たとえば、途中で明らかに撮影をミスしてしまったので撮り直したページなどがある場合は、不要なページを削除しておこう。該当ページを開いた状態で、右下のごみ箱アイコンをタップし、確認ダイアログで「はい」をタップすればいい。

取り込んだ画像の一覧が表示される

撮影ミスした画像を表示し、右下のごみ箱アイコンをタップする

「はい」をタップする

ミス画像が消えて、きちんと撮れたページが残った

 取り込み順を間違えたところは、ページを入れ替えよう。並べ替えボタンをタップすると、小さなサムネイルが並んだ画面になる。そこで、移動したいページをドラッグ&ドロップすればいい。完了したら、右上のチェックボタンをタップする。

ページを前後して取り込んでしまったなら、画面下の「並べ替え」ボタンをタップする

移動したいサムネイルをタップして動かす

挿入したい場所に移動させる

ほかのページが動いてスペースができるのでドロップする。完了したら、チェックボタンをタップする

ページを入れ替えられた!

 冊子などを取り込む場合、きちんと1ページの領域を認識できていないことがある。そんな時は、トリミングをしなおせばいい。「切り抜き」ボタンをタップし、四隅や四辺のマークをドラッグすると調整できる。

 撮影した画像の調整が済んだら、右上の「PDFを保存」ボタンをタップしよう。

「切り抜き」ボタンをタップする

四隅や四辺のマークをドラッグして調整する

綺麗にトリミングできた。作業が完了したら、右上の「PDFを保存」をタップする

 「PDFを保存」をタップすると、画像をまとめたPDFファイルがDocument Cloudにアップロードされ、続いてOCR処理でテキスト認識が行なわれる。画像に含まれている文字をメタデータとしてPDFファイルに埋め込み、見た目は画像ながらキーワード検索できるようにしてくれるのだ。保存したPDFファイルをAcrobat DCやAcrobat Readerで開いて、検索してみよう。

Document CloudにPDFファイルが保存される

Acrobat Readerアプリで開き、キーワード検索したところ。該当箇所がハイライト表示されている

 アップデートにより、保存済みのPDFファイルを再度編集することもできるようになった。メイン画面の「すべてのスキャン」から「…」をタップし、「スキャンを変更」を選べば、ページの調整や削除、並べ替えが行なえる。

 ページが抜けていることに気が付いた場合は、追加することも可能。左下の画像アイコンをタップすればいい。「別の写真を撮影」では、カメラモードになるので撮影する。「写真から選択」はすでに選択済みの写真をカメラロールに保存されている写真から選択する。その際、カメラロールの写真すべてが表示されるのではなく、アプリが紙資料と判別した写真だけが表示されるので、楽に選べるのが賢い。

 ページの調整が完了したら、右上の「保存」をタップすれば元の場所に保存される。

「…」メニューから「スキャンを変更」をタップすれば、保存したPDFファイルも再調整できる

画像アイコンをタップし、追加で撮影することも可能

 もちろん、冊子をばらしてカットし、ドキュメントスキャナーなどで読み込むよりは画像の品質が落ちることもある。しかし、電子化する紙資料のすべてが、そこまで重要と言うこともないはず。今どきのスマホが搭載しているカメラであれば、ビジネスで問題なく利用できるレベルでPDFファイル化できるので、気軽な感じで普段使いしてみることをオススメする。

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