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就活で難関大手企業にコネなし学生が挑むための「人脈術」

2018年02月19日 06時00分更新

文● 岡田光雄(ダイヤモンド・オンライン

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空前の売り手市場で終わりそうな2018年卒の就職活動。しかしその実態は、大手企業に学生の応募が殺到するという根本的な構図は変わっていない。そんな状況の中、来年度の就活生に向けて“人脈”作りの必要性を訴えるのは、“就活のプロ”ことLeaGLO代表取締役の上田浩史氏だ。(清談社 岡田光雄)

面接でことごとく落ちる
学生の何がダメなのか?

大手企業に学生が殺到する構図は、売り手市場になっても変わらない。何の策も持たずに就活に臨めば、希望する企業は全滅ということにもなりかねない

 就職情報大手・ディスコの調査によれば、2018年卒業予定の大卒内定率は、同時期で過去最高となる92.7%(10月1日時点)を記録した。しかしそのうち、自分の希望通りの職に就けたという学生が、果たして何割いただろうか。

 安定志向や親の喜ぶ顔が見たくて、一通りの大手企業を受けてみたものの結局は全滅。最初から中堅企業ぐらいに狙いを絞って受けていればよかったかもと、気づいた頃には時すでに遅し。結局、まったく関心のなかった業種の中小企業に入社…。

 毎年、この時期によく聞く“就活あるある”だが、ここ一番で受かる学生、受からない学生の差はどこにあるのか。

「就活に成功する学生は、しっかりと“準備”をしています。準備とは“理解”。まず自分が何者で、何になりたいのかを明確にし、それを叶えるためにはどこに就職し、就活前に何を蓄積しておかないといけないのかを理解することから始まります。経験上、この自己理解ができていない人ほど企業研究も乏しい傾向にあると思います」(上田氏)

 準備不足の状態で運良く面接までこぎつけたとしても、己を知らず、相手も知らない状態で就活マニュアル本の内容を暗唱したところで、結果はたかが知れている。面接は対話であり、理解をアウトプットするためのプレゼンテーションの場なのだ。

 つまり、準備不足は「論外」。しかし、自己分析と企業研究という基本の準備をしっかりとやった上でなら、内定の確率を上げる方法は存在するという。

青田買いはなくならない!
一括採用の限界が露呈

 現在、多くの企業は採用倍率を公表していないが、例えば『就職四季報 総合版 2016年版』(東洋経済新報社)によれば、上位3社の採用倍率は533~2750倍だった。こうした高倍率選考を何の後ろ盾もなく、合同説明会→エントリー→書類選考→数回の面接(筆記試験)と、一から始めて生き残っていくという手法は、非効率的と言わざるを得ない。

 そこで最も有効なのが、人のネットワークの活用である。 

 コネ入社は、れっきとした就活法だ。公務員でもない限り、法律的に裁かれることもない。厚生労働省が企業に対して、採用の際には「応募者の適性・能力のみを基準として採用選考を行うのが基本」と呼びかけてはいるが、現実として民間企業の「縁故採用」は普通に行われている。

 有望なコネを持っていない学生の場合でも、大学の人脈を活用した青田買いルートなら可能性がぐっと上がる。

「自分が行きたい企業に大学のOBが働いているのなら、現場の“生”の声を聞きに行きましょう。そうすれば企業理解がグンと深まりますし、そのまま内定につながることだってありえますからね。現に、ここ3年ぐらいのことですが、商社などでは、学生が大学の先輩に人事部長を紹介してもらい、何度か食事に行って暗黙の内々定が出ているなんて話もあるようです。商社だけでなく、主にメガベンチャーと呼ばれる規模の企業に、この傾向は見られます」(上田氏)

 経団連は、「採用広報の解禁は3月、選考の解禁は6月」と指針を示してはいるが、これには法的拘束力はない。また、こうした青田買いは、企業側にとってもメリットがある。

「自社で働いている人間の推薦ということなら信頼できますし、事前に先輩から実務についてレクチャーなどを受けていれば教育コストも削減できます。そもそも、選考期間だけでは応募者を評価しきれない以上、人事も一括採用という就活文化に疑問を抱き始めているようです」(上田氏)

 同様のことはインターンシップ制度にも言える。文部科学省の発表によれば、インターンシップに参加した学生の2割が、その企業から内定を得ている。

 さらにHR総研の調査では、インターン制度を導入する企業は、2017年卒は48%だったが、19年卒は63%に急増するとの見通しだ。やはり企業としても、入社後のミスマッチを避け、優秀な人材を早期に獲得したいのだろう。

ネット時代だから社長に
直接メッセージだってできる

 ならば学生はなおさら、人事とのコネクション作りに精を出すべきなのだ。

 内定というゴールに向けて、企業人とのネットワークを広げていく方法はいくらでもある。前述のOB訪問やインターンをはじめ、企業主催のイベントや経営塾、キャリアセミナー、さらに新卒エージェントに登録するのも一つの手だろう。

 さらに上田氏は、インターネット時代の今こそ、もっと人の心に刺さるような“空中戦法“を使うべきだと主張する。

「過去、どうしても行きたかった某テレビ局のビルの前で自分の名刺を配って回ったり、大手商社の海外法人に飛び込み応募をして、現地経由で内定を得た学生もいました。それに今の時代は、SNSで社長に直接、想いの丈をダイレクトメッセージで送ることもできれば、投稿履歴から行きつけの場所を調べて会いに行くことだって出来ます」

「私も経営者だから分かりますが、そんな学生がいたら『お、コイツ面白いし、なかなか根性あるな』と可愛く思えてきますよ。新卒時の就職活動では、人生の50%が決まってしまうと私は思っています。だからこそ学生は、もっとなりふり構わず、あらゆる手段を使って人脈を作るべきなんです」

 ちなみに筆者の業界のように、どこかの雑誌の編集長とたまたま同じ銭湯の常連同士だっただけで、簡単にその会社で働けてしまうというケースもある。ただし、偶然だけでは職場の質は保証されないことは言うまでもない。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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