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ミスターBIG PAD シャープ中村さんが語る「なぜ会議室で支持されるのか?」

働き方改革の切り札! BIG PADはオフィスの「センターハブ」になる

2018年03月05日 15時00分更新

文● 二瓶朗 編集●村山剛史/ASCII.jp

提供: シャープ株式会社

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BIG PAD命名秘話

売れたからこそ集まる意見――そして第2世代へ

中村 そして2014年3月・4月に第2世代のBIG PADを発売しました。第1世代のBIG PADがそれなりの販売成績を残したため、次世代のモデルの開発には相当な意見が集まりまして(苦笑)

── 注目を浴びるとそれだけ厳しい意見も寄せられるというわけですね。

中村 そうなんです。その1つがタッチペンです。

── もしかして、大きいと言われた?

中村 その通りです(苦笑) 第1世代のペンには「大きい」「重い」「長い」と多くのご意見をいただきました。当時最新鋭の技術を盛り込んで、可能な限りのサイズにしていたのですが……。

 次はこれを解消しようと、いわゆるホワイトボードマーカーに近いサイズに収める努力をしました。この頃から安価なペン=”モックペン”と、多機能なペン=”機能ペン”の2種類を用意して使い分けられるようにしています。書き味や操作感も快適になるように、ペンの設計にもこだわりました。

歴代のペンとイレーザー。一番上のペンはインタラクティブプレゼンシステムに付属したもの。上から2番目がBIG PAD第1世代に付属したもので、以下第2世代、第3世代

── 第2世代BIG PADの本体自体も進化していますよね?

中村 まず、第2世代より前の製品では1点もしくは2点タッチだったのですが、最大で4人が書き込めるマルチタッチ機能を採用しています。また、コントローラー内蔵タイプをラインナップしました。

 また、このモデルと同時期、学校など文教向けの電子黒板に対する需要も大きくなってきました。そこで「BIG PAD Campus」シリーズが登場します。こちらはシンプルな機能に絞った廉価版製品として2014年5月から販売開始し、こちらもまたいろいろとご意見を頂戴しました。翌2015年6月にはBIG PAD Campusも第2世代が登場しています。

第2世代BIG PADとなる「60V型タッチディスプレイ コントローラー内蔵モデル PN-L603A」

第3世代が採用した静電容量方式はBIG PADの大きな転機

中村 そして2015年8月に80V型の「静電容量方式タッチディスプレイ」が登場します。この第3世代BIG PADは、我々にとっても大きな転機でした。

第3世代BIG PAD「80V型タッチディスプレイ PN-L803C」。静電容量方式のタッチパネルを初採用し、表側はフルフラット。結果、スマホやタブレットをそのまま巨大化させたような外観になった

── なぜ「静電容量方式」が転機に?スマホなどでは一般的な方式ですよね?

中村 これまでの赤外線遮断検出方式では同時タッチ数に限度がありました。対して静電容量方式では、やろうと思えば数十点同時タッチなんてことも可能です。

 それから、赤外線遮断検出方式の悩みといえば、画面表面を赤外線の信号でセンシングするためにディスプレイ周囲のベゼルが画面の表面よりも飛び出している必要があります。そのため、たとえばタッチディスプレイを操作しているプレゼンターの袖が信号に反応してしまって思わぬ誤操作につながる恐れがありました。

 ご存知かもしれませんが、タッチディスプレイで意図しないところをタッチしてしまうと「気持ち悪い」のです(笑) そういったタッチディスプレイの重要な操作感につながるタッチ検出の方法が変わるというのは大きなターニングポイントでした。

── 初代機の頃と違って、スマートフォンやタブレットも普及していますしね。

中村 はい、すでにタッチ操作に慣れているお客様にとっては静電容量方式のほうが受け入れられやすいようです。なお第3世代BIG PADの80V型は海外でも人気で、欧州の大学では100台単位で導入いただいたケースもあります。

── 静電容量方式になったということは、赤外線信号を出すベゼルが要らない、つまりフラット化にもつながりますね。

中村 はい。また赤外線センサーが格納されているベゼル部分は金属製でそれなりの重量があります。大型サイズほどベゼル部分の面積は多く、重量もありますから、ベゼルレスになることで軽量化を図れるわけです。さらに、ベゼル部分の飛び出しがなくなることで薄くなります。もちろん、液晶パネルやタッチパネル自体も薄くなっています。

── ほかに第3世代の特長はありますか?

中村 従来モデルにはコントローラー内蔵モデルがありました。しかしながら内蔵ゆえに機能も制限されることになります。追加で色々なアプリケーションを入れたいというご要望や電子黒板以外の使い方をしたいという場合に、コントローラーの性能が物足りない……というご意見をいただくこともありました。

 その代わりというわけではありませんが、2016年2月には「ワイヤレスタッチディスプレイ」を発売開始しました。マルチOS対応でさまざまなデバイスの画面をケーブルなしで表示、タッチ操作できます。

ワイヤレスモデルの「70V型タッチディスプレイ PN-L703WA」

 ほかにもハドルミーティングに適したミドルサイズBIG PADも2017年2月に40V型を2018年1月には50V型をラインナップしています。また、2017年2月には文教向け「BIG PAD Campus」も第3世代へと進化しています。これで40V型から80V型までの豊富なラインナップが揃った形ですね。

ミドルサイズの「40V型タッチディスプレイ PN-L401C」。今話題のハドルミーティングに活躍するサイズ

文教向け「BIG PAD Campus第3世代 PN-C705B」。ダイレクトボンディングを採用したディスプレイで、赤外線遮断検出方式で最大10点までのマルチタッチが可能

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