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最新パーツ性能チェック 第225回

M.2 SSDの新定番か!?  安くて速い「Intel SSD 760p」

2018年02月07日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII編集部

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定番ベンチマークでパフォーマンスを確認

 ベンチマークは定番の「CrystalDiskMark 6.0.0」、「CrystalDiskMark 5.50」、「ATTO Disk Benchmark 3.05」を使って計測を行なっている。さらに、ベンチマーク実行中の温度をモニタリングツールの「HWiNFO64」で記録した。なお、マザーボードの大型M.2ヒートシンクは未装着の状態で各テストを行なっている。

 計測時のOSは、Fall Creators Updateを適用したWindows 10 Pro 64bit バージョン1709を使用し、Windows Updateで最新状態にしている。また、マザーボード「ROG CROSSHAIR VI EXTREME」のUEFIは、2018年1月28日公開のバージョン3502にアップデートしている。

「CrystalDiskMark 6.0.0」

「CrystalDiskMark 5.5.0」

「ATTO Disk Benchmark 3.05」

 「CrystalDiskMark」、「ATTO Disk Benchmark」ともに、シーケンシャルリード3000~3100MB/sec前後、同ライト1600MB/sec台をマークした。ランダムの「4KiB Q32T1」(4KQ32T1)、「4KiB Q1T1」は、脆弱性対策の影響でガクッと落ちる傾向にあるが、「4KiB Q8T8」はリード923MB/sec、ライト1024MB/sec。IOPS換算でリード約22万3000IOPS、ライト約24万5000IOPSと十分なパフォーマンスを発揮している。

 テスト環境が異なり、インテルCPUの脆弱性対策前のOSを使用しているが、「SSD 960 EVO」の512GBモデル「MZ-V6E500B/IT」の結果と比べても悪くないパフォーマンスだ。

脆弱性対策前のOSかつ環境が異なるが、「SSD 960 EVO」500GBモデルの「CrystalDiskMark 6.0.0」結果

バラック状態の室温21度で最大60度に

モニタリングツール「HWiNFO64」を使用して、「SSDPEKKW512G8XT」の温度を記録

 ベンチマーク実行中の温度をモニタリングツール「HWiNFO64」で記録すると、アイドル時が33度で、「CrystalDiskMark 6.0.0」(テストデータ1GiB)実行時の最高温度はリードテスト時が51度、ライトテスト時が54度になった。さらにリード・ライトテストが交互に行なわれ、負荷が連続する「ATTO Disk Benchmark 3.05」実行時は、最大60度まで上昇した。

 各ベンチマークを複数回実行するテスト全体を通して、サーマルスロットリングは発生しなかったので爆熱というわけではないが、「SSD 760p」の発熱量はそれなりにあるので、エアフローの確保やヒートシンクの装着は必要だろう。

安くて速い「SSD 760p」の満足度は高い

 軽いテストだが、気になるマイナス点はなかった「SSD 760p」は新定番になる可能性大だろう。もちろん、Samsung「960 EVO」シリーズの値下がりや特価が出てくると話は変わってくるが、公称シーケンシャルリードが3200MB/secオーバー、同ライトが1300MB/secオーバーとなる256GB、512GBモデルは買いだろう。

Intel NVMe SSDの新モデル「SSD 760p」シリーズ。パフォーマンスいい256GBと512GBが狙い目だ

 あとはアキバでも次回入荷未定となっているので、インテルには製品確保をがんばってもらいたいところだ。

2月9日追記
データ容量による性能差をチェック

 データサイズによるパフォーマンスの影響は掲載しなかったが、要望があったので追加していこう。テストは「CrystalDiskMark 6.0.0」のデータサイズ2GiB、4GiB、8GiB、16GiBを実行している。

2GiB

4GiB

8GiB

16GiB

 「CrystalDiskMark 6.0.0」だがデータサイズ2GiBで、「4KiB Q8T8」のライトが1000MB/secを切るようになり、8GiBではシーケンシャルライトが1156M/sec、「4KiB Q8T8」のリードが696MB/secまでダウンしている。データサイズ4~8GiBの間で速度低下が発生している。

 「HD Tune Pro 5.70」の「FileBenchmark」を使って、パフォーマンスダウンが発生する容量をチェックすることにした。低下は4~8GiBの間で発生していたので、「FileBenchmark」のテスト容量を10000MB(約10GB)に設定して実行してみると、6GB前後書き込んだ後に、500MB/sec台までシーケンシャルライトの速度が低下した。

 さらに、約50GBの容量を試すと、5~6GB前後で低下し、そのまま500MB/sec前後となった。また、シーケンシャルリードは、2500MB/sec程度を維持している。

 なお、ちょっと古いがSamsungの第1世代NVMe SSD「950 PRO 512GB」をテストすると、MLC NANDタイプだけあって低下は見られず、速度は安定している。

「HD Tune Pro 5.70」の「FileBenchmark」を約10GBで実行した際の結果

「FileBenchmark」を、容量50GBで計測した際の結果

Samsung「950 PRO 512GB」を容量32GBで実行

 4K動画など、ホームユースでも4GBクラスのデータは扱うので、速度低下はマイナス点ではあるが、安くて速い「Intel SSD 760p」という位置づけは、変わらないだろう。

 2月8日に、256GBモデルの「SSDPEKKW256G8XT」は、アキバ複数ショップで在庫を確認できたが、512GB「SSDPEKKW512G8XT」は次回入荷未定のままだった。

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