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T教授の「戦略的衝動買い」 第467回

レトロ風写真が撮れるインスタントカメラ「ロモスクエア」を衝動買い

2018年02月07日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授、編集●編集部ハシモト

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ライカのインスタントカメラより使い勝手はいいかも

四角柱型の鏡胴の一部を押し広げると鏡胴が90度回転してカメラのできあがり

四角柱型の鏡胴の一部を押し広げると鏡胴が90度回転してカメラのできあがり

黒いソフトラバー製の鏡胴は折り畳むときに挟みこまないように注意が必要

黒いソフトラバー製の鏡胴は折り畳むときに挟みこまないように注意が必要

左右の見え方で大きく印象の異なるロモスクエア。四角いLOMOブランドがシャッターボタンだ

左右の見え方で大きく印象の異なるロモスクエア。四角いLOMOブランドがシャッターボタンだ

 レンズが折り畳まれた状態のロモスクエアは、円筒形ではなく太い四角柱のような鏡胴部分の側面を指先で軽く押し出すことで、鏡胴部分が90度起き上ってて撮影可能状態になる。

 鏡胴部分は元祖インスタントカメラのSX-70と同様、黒くてソフトなラバーの蛇腹式だ。

ロモスクエアは内蔵式のリチウムイオン充電池ではなくカメラ電池で駆動。カメラ本体にインテグレートされた便利なリモコンにはCR2025ボタン電池が一個必要だ

ロモスクエアは内蔵式のリチウムイオン充電池ではなくカメラ電池で駆動。カメラ本体にインテグレートされた便利なリモコンにはCR2025ボタン電池が一個必要だ

本体駆動のCR2カメラ電池はロモスクエアの底面ブタをスライドさせて装填する

本体駆動のCR2カメラ電池はロモスクエアの底面ブタをスライドさせて装填する

インテグレートされた赤外線リモコンはレンズ下から引き出す

インテグレートされた赤外線リモコンはレンズ下から引き出す

 カメラ本体にはどこにも電源オンスイッチはなく、鏡胴を起こして撮影状態にすると、自動的に電源が入るように工夫されている。

 撮影が終わり、折りたたむときは底面のロッド棒を指で折り曲げて収納する。このあたりの仕組みもSX-70とほぼ同じだ。歴史ある安定したメカニズムを採用しているようで素人的には安心した。

 ロモスクエアは、ほかのデジカメや前述したチェキスクエア、ライカ ゾフォートのようにUSB充電ポートを持たない。

 極めてユニークと考えるか、アナログカメラの単なる電子化モデルなら当たり前だと考えるかは人それぞれだが、カメラ本体のドライブはCR2を2本使い、内蔵のリモコンはCR2025を使うという徹底した電子化カメラのスタンスだ。

ロモスクエア上面には、フラッシュ用カラーフィルターの挿入口(左)と中央に撮影済みフィルムの排出スリットがある

ロモスクエア上面には、フラッシュ用カラーフィルターの挿入口(左)と中央に撮影済みフィルムの排出スリットがある

ロモスクエアは正統派インスタントカメラなので、普段は人の手が触れることのないカメラ本体上部から撮影後のフィルムを排出する

ロモスクエアは正統派インスタントカメラなので、普段は人の手が触れることのないカメラ本体上部から撮影後のフィルムを排出する

 インスタントカメラは超素人の筆者だが、ほとんどのインスタントカメラは撮影後の写真はカメラの前とか上とか、基本的に人がカメラを支えている手とはぶつからない場所から排出されるように作られている。ロモスクエアも撮影後の写真は上に排出される。

どこでどう間違ったか、ライカのゾフォートは、撮影者の左側面から撮影後のフィルムが排出される。カメラは真下から支えるか、シャッターを押す同じ右手の片手持ちが原則なのだろうか? 伝統あるライカのUIとしてはかなり悲しい

どこでどう間違ったか、ライカのゾフォートは、撮影者の左側面から撮影後のフィルムが排出される。カメラは真下から支えるか、シャッターを押す同じ右手の片手持ちが原則なのだろうか? 伝統あるライカのUIとしてはかなり悲しい

 筆者の個人的な常識と大きく食い違ったのは、ゾフォートのフィルム排出の仕組みだった。ゾフォートはなぜか撮影後のフィルムがカメラを持つ撮影者の左側面に勢いよく排出されるのだ。

 撮影中に、カメラを持ってる左手の手のひらを排出されるフィルムに押されて何度も戸惑ったことがある。カメラの底を支えるか、右手だけで方手持ちで撮影すればいいのかもしれないが、フィルム排出の必須なインスタントカメラのUIとしては個人的に大いに疑問が残る。ライカブランドがちょっと悲しい。

ロモスクエアの底面。ごく一般的な三脚穴と赤外線リモコン収納のためのコンパートメントが用意されている

ロモスクエアの底面。ごく一般的な三脚穴と赤外線リモコン収納のためのコンパートメントが用意されている

カメラ本体内蔵式の赤外線リモコンは色々なシーンでかなり便利に活用できそうだ

カメラ本体内蔵式の赤外線リモコンは色々なシーンでかなり便利に活用できそうだ

 フィルム排出口の反対側の底面にはごく一般的な三脚穴がある。内蔵リモコンを使って集合写真や一人旅の自撮り写真を撮影するにはなかなか便利だ。

フィルムの装填は簡単だが、価格がやや高め

ロモスクエアは富士フイルムのinstax SQUAREフィルムを使用する。オープン価格だが10枚で最低でも1200円以上はする超高価なフィルムだ

ロモスクエアは富士フイルムのinstax SQUAREフィルムを使用する。オープン価格だが10枚で最低でも1200円以上はする超高価なフィルムだ

 さて肝心の撮影フィルムだが、前述したように、ロモスクエアは富士フイルムのチェキで世界中の多くのユーザーが使用している実績あるinstax SQUAREフィルムを使用する。当面は、フィルムの供給がなくなって路頭に迷うことはなさそうだ。

 しかし、残念なのはこのフィルムはネット上のどこの格安ショップで買っても10枚で1200円以上はする。トイカメラでの1枚120円以上のランニングコストはなかなかゴージャス過ぎる遊びだろう。

フィルムの装填はカメラ背面のこの赤いカバーを開いて行なう

フィルムの装填はカメラ背面のこの赤いカバーを開いて行なう

フィルムカバーはほぼ180度大きく開くので装填は簡単だ。カメラ本体の黄色いマーカーとフィルムカートリッジの黄色いマーカーを近接するように装填する

フィルムカバーはほぼ180度大きく開くので装填は簡単だ。カメラ本体の黄色いマーカーとフィルムカートリッジの黄色いマーカーを近接するように装填する

フィルムカートリッジを装填して撮影していくと側面にあるフィルム残量アナログメーターに残り枚数が表示される。現在は1枚撮影して、残り9枚だ

フィルムカートリッジを装填して撮影していくと側面にあるフィルム残量アナログメーターに残り枚数が表示される。現在は1枚撮影して、残り9枚だ

 instax SQUAREフィルムはロモスクエアの背面扉を手前に全開して装填する。フィルム本体につけられた黄色いマーカーとカメラ本体のマーカーを合わせて装填するだけなので、初めてでも向きで悩むことはゼロ、装填スピードもアッという間だ。

 フィルム装填後に鏡胴を開いて撮影状態に入るとカメラ側面のブランドロゴの横に撮影可能フィルムの枚数がLEDライトでアナログ表示される。

同梱の2つの小箱には撮影後の写真を楽しく飾るアイテムと撮影の参考になるTIPSが入っている

同梱の2つの小箱には撮影後の写真を楽しく飾るアイテムと撮影の参考になるTIPSが入っている

そこそこ分厚くて丈夫なインスタントフィルムはをこれらの小道具を活用して飾ることができる

そこそこ分厚くて丈夫なインスタントフィルムはをこれらの小道具を活用して飾ることができる

スタンドにして立てたり、複数の写真をジョイントしたり、壁面に張り付けたりできる

スタンドにして立てたり、複数の写真をジョイントしたり、壁面に張り付けたりできる

 同梱されている小箱の1つには撮影した写真を壁に張ったり、スタンドにしたり、連結するステーショナリーとフラッシュの色をカラーに変えるフィルター数枚が入っている。

撮影結果の写真とその設定ヒントが表裏に書かれているTIPS写真サンプル

撮影結果の写真とその設定ヒントが表裏に書かれているTIPS写真サンプル

 そしてもう一方の箱には、撮影したときのデータや設定などが裏側に記載されたサンプル写真がたくさん入っている。ロモスクエア初心者にも撮影のための参考になるだろう。

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