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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第94回

サブブランド「Y!mobile」「UQ mobile」は格安SIMよりお得だが面倒!?

2018年01月25日 12時00分更新

文● 正田拓也

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格安SIMもサブブランドに対して安いとは言えない

 対する格安SIMではどうか。数値化しにくい回線の質は別として、単純に料金を比較してみよう。

 たとえば「IIJmio」で月間3GB、1回あたり10分間までの無料通話だと1600円+830円で2430円。24ヵ月で5万8320円(消費税・ユニバーサルサービス料別)、現在はキャンペーン中で1年間300円引きでさらに容量が1GBプラスになっているので5万4720円。

 一方、Y!mobileは「スマホプラン S」だと月間2GBで2980円。24ヵ月で7万1520円となるが、最初の1年間はキャンペーン割り適用で1980円となるので5万9520円(消費税・ユニバーサルサービス料別)となる。

 IIJmioは通信容量が多く、1年経過以降は違約金なしでいつでも解約できるメリットが、Y!mobileは24ヵ月契約だが回線品質が高いというメリットがあり、その差を考えると互角と言える。

 もう少し容量が大きい6GBプランの24ヵ月の料金では、IIJmioが最初の1年は1GBプラスした7GBと多いが6万6600円、Y!mobileの「スマホプラン M」では6GBで8万3520円とIIJmioの安さが出てくる。

 ただ、Y!mobileにはもっと有利な点がある。端末購入を伴うと端末価格の一部を毎月補填してくれる「月額割引」があり、端末価格を実質的に割り引いているほか、端末によっては月額割割引はないが加入前提で端末自体の大幅値引き販売もある。

 たとえば「iPhone SE 32GB」なら9800円で購入できる値下げも行なわれた。

 これはUQ mobileでもほぼ同様の仕組みとなっており、端末価格の一部を毎月補填してくれる制度「マンスリー割」として割り引いてくれる。

 格安SIMでも端末購入の値引きがあるが、Y!mobile、UQ mobileともに最新ではないがiPhoneが選べたり、Y!mobileには最新の「Android One」搭載機があるなど、端末ラインナップという魅力はサブブランドが一歩リードしているかもしれない。

2年縛られる覚悟があるならお得だが
結局は従来キャリアのサービス

 実際のところ、格安SIMに対するサブブランドの大きなデメリットは契約期間や違約金ということになると言えよう。

 月間2GBでよく、2年契約が許容でき、端末も欲しいとなった場合はかなりお得だ。月間6GBでも混雑時の速度低下という面を考えればメリットもあるだろう。

 端末の面では注意しなければならない点がある。Y!mobileのiPhone SEのように大幅割引販売の機種は、短期で解約すると回線契約の違約金のほかに、端末に対する高額違約金がかかる。

 3大キャリアの端末購入に対する大幅値引き策と同様だが、期間が24ヵ月となっている点は注意が必要だ。事情で解約しなければならなくなったときの負担をよく確認しておく必要がある。

 また、Y!mobileの端末とUQ mobileのiPhoneはSIMロックで端末が提供され、条件を満たしてからSIMロック解除の手続きをとる必要があるほか、端末購入の契約者以外はSIMロック解除ができない。

 忘れずにSIMロックを解除すればよいが、原則としてSIMフリーで提供される格安SIM提供端末とは違う点も注意が必要だ。

 結局のところ、特にY!mobileがそうであるように端末縛りがきつい点は3大キャリアとまったく同じ。

 そうした面に嫌気が差して格安SIMを選んでいる人にとっては、サブブランドのサービスは相容れないものである可能性がある。コストはもちろんだが、そういった点も含めて検討するといいだろう。

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