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飲み会で若手にウザがられない「上司の心得」

2018年01月12日 06時00分更新

文● 布施翔悟(ダイヤモンド・オンライン

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年が明け、新年会シーズンがやってきた。仕事がらみの酒席は何かと気を使わなければならない昨今だが、知らないうちに部下に煙たがられてしまっていることに気づかない上司も多い。会社の飲み会事情に詳しい、株式会社酒文化研究所の山田聡昭さんに話を聞いた。(清談社 布施翔悟)

酒離れが著しい時代、
飲み方を知らない若手が増加

飲み会で部下に飲ませすぎたり、説教をしてウザがられたり...。新年会に向けて、皆で楽しみ、士気が上がるような飲み方を知っておこう

 年末年始は、社内の人間全員が顔を揃えて杯を交わす席も多い。お酒の力を借りて、若手の社員たちと普段できないような話をしたがる上司もいることだろう。しかし、まずは今どきの若手のお酒に対する意識を理解しておく必要がありそうだ。

「40~ 60代の方々が若かった頃に比べると、今の20代、30代はお酒への馴染みが薄い。体質的に飲めない人が増えたというわけではなく、自分から進んで飲むことがない、という人が多いはずです」(山田さん)

 厚生労働省の調査によると、週に3回以上酒を飲む習慣がある人の割合が、1986年だと 20代で36%、30代だと50%以上。それが2016年になると、30代でも3割で、20代でも15%。若者の酒離れが叫ばれて久しいが、データから見ても明らかだ。

 ある程度の量は飲めても、飲み方を知らないために酔いつぶれてしまうこともあるという。

「例えば、ビールはよく飲んでいるけれど、ウイスキーや日本酒には慣れていないという場合もある。そうなると、ビールと同じ量でアルコール度が高いお酒を飲み続け、必要以上に酔ってしまうという可能性もあります」(山田さん)

 若手社員がぐいぐい飲み続けているのを見て、「お前、飲めるなあ」などと感心していたところ、実はお酒の強さを知らないだけだったということもある。酒の場で失敗を犯した部下は、その後しばらくの間、社内で気まずい思いをしてしまうだろう。

バブル世代は要注意!
部下にウザがられる上司とは

 若者が昔よりも酒を飲めなくなった一方、酒に慣れ親しんできた上司側にも、気を付けるべき点があるという。

「50代以上の上司にありがちなのが、うんちく語り。バブルの頃に酒を飲んでいるので、お酒やおつまみに対してこだわりがある人が多いのです。これが自慢として受け取られ、煙たがられることもあります。また、会社がらみの飲み会では、よく飲み放題メニューがチョイスされますが、中には日本酒やワインも安価なものしか選べない場合もあります。そこで部下に対し、『俺はこんなものは飲めない』などと言い出して煙たがられる上司もいます」(山田さん)

 
 かつては社内交際費が今よりも自由に使用できたため、ランクの高い酒や、高級なものに触れる機会も多かった。しかし、そんな時代を知らない若手に、『シャルドネが~』『ハムはイベリコが~』などと話せば、単なる自慢や知識アピールに捉えられても仕方がない。
 
 上司と部下の酒席では、酒の注ぎ合いに関しても注意が必要だ。

「飲み会の際、注ぎ合いのシーンになることがよくありますが、注いでもらいたいからこそ自分で注ぎに行くわけです。特に50代以上は酒量が多い。そんな上司に何度も酒を注がれてしまうと、部下としてはたまったものではありません」(山田さん)

 上司から酒を注がれれば、結果的に部下たちも付き合わざるを得ない。気づかないうちに上司が部下に負担をかけているパターンのひとつだろう。

 さらに、絶対にやってはいけないことがあるという。

「部下に対して説教するのは絶対にいけません。みんなが顔を揃えている場面ですから、別の機会にするべきです」(山田さん)

他の社員から見られる場で叱られている社員が感じるストレスは計り知れない。周りも見ていていい気分にはならないはずだ。

飲み会の目的を認識して
聞き役、褒めに徹すべし

 いずれも気づかないうちにしていそうな失敗ではある。では、具体的にはどのように振る舞うのがベストなのか?

 
 山田さんいわく、「まず最初に肝心なのが、あらかじめ酒席の目的をきちんと認識し、幹事役に根回しをすることです。会社の中の風通しをよくしたい、成績が良かったからお祝いをしようなど、目的に即した形の飲み会を作らなければいけません。ですので、幹事であるに部下に対して、事前にアドバイスや根回しをするのが重要です」

 最初に骨組みを作ってあげるというのが、円滑に会を進めるポイントになる。そのうえで、心がけるべきことはシンプルだ。

「まず、聞き役に徹することです。上司から話せばみんながかしこまって聞くので、気疲れさせてしまいます。例えば仕事の話がしたければ、『お前、この間の仕事よかったな』と話しかけて、部下に話させる。あるいは、『いつも机が整理整頓されてるよな』など、普段は褒めない部分を褒めてあげることで、部下側が心を開きやすい雰囲気を作れるでしょう」

 まず褒め、その後は聞き役に徹することで、部下への負担が少なくて済む。上司側がよく思われたい、褒められたいなどという態度を出すのはもっての外だ。対面する相手に気持ちよくなってもらいたい、という気持ちこそが酒席で上手く振る舞うための基本の心構えになる。

「酒量に関しても、自分でここまでなら飲んでも大丈夫、というラインをしっかり認識しておくことが大事です。また、もし頭に血が上ったりしたときは、一度お手洗いに行って頬を叩いたり、顔を洗って気分を変えましょう。気に入らない社員が近くにいたら、戻ったときに別の席へ移動するというのも1つの手です」

 昨今は、忘年会や新年会といった会社の飲み会を、時間の無駄と考える若い世代もいるかもしれない。しかし、うまく使えば社内のコミュニケーションを円滑にする効果があることも事実。自分だけではなく全員が気持ちよくなれるように振る舞える上司なら、社内での信頼度も増すはずだ。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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