AIDA64のストレステストを実施
「AIDA64」が搭載しているストレステスト「System Stability Test」を実行。CPU、メモリー、ストレージ、GPUなどのテスト項目をフルチェックした状態で、30分実行した際の結果になる。
「SSR-750TD」は、テストを開始すると+12Vが、12.192Vから0.096Vダウンしたが、テスト中はほぼ12.096Vで安定していた。+3.3Vは最小が3.328Vになったが変動幅0.016Vとわずかで、+5Vに関しては変動なく、5.040Vを維持していた。
変わって「SS-750KM」は、7年間使っているためか、+12Vの変動幅は「SSR-750TD」の3倍となる0.288Vになっており、+5Vも定格を割ってしまっている。
VGAで大事な+12Vに負荷をかける
3Dベンチマークを実行
続いては、ゲーミング用途を想定して「3DMark」のプリセット「Fire Strike Ultra」の「Graphics test 1」、「Graphics test 2」と、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」(4K解像度、最高品質)を30分間ループさせた際の結果だ。
「SSR-750TD」の「Fire Strike Ultra」と「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」は同じ傾向で、+12Vのテスト実行中の波形は細かく変動。変動幅は「Fire Strike Ultra」が0.096Vで、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」が、ちょっと大きめな0.192Vとなったが、定格を割ることはなかった。
また、+3.3Vが変動幅0.016Vで、+5Vの変動はまったくなしと、「AIDA64」のストレステスト「System Stability Test」実行時と同じになっている。負荷に関係なく、一定の出力を維持できている感じだ。
なお、「SS-750KM」は+12V、+3.3、+5Vで定格を割っており、+12Vの変動幅は0.384Vを記録している。とはいえ、もともとの出力が高めなので、+12Vの定格からみると、0.096Vダウンしているだけに収まっている。
実際、ゲーミング中などの高負荷時にテストPCが落ちるなどの症状を起こしたことはないので、7年間使っても問題の起こらない出力を維持していると言える。
最上位クラスは厳しいが
ちょっと奮発する価値は十分あり
1万1000円前後となっているコスパ優秀なCooler Master「V750 Semi-Modular」(750W、80PLUS GOLD)と比べて、「SSR-750TD」の出力が超安定していたわけではないが、その差は+3.3Vや+5Vの出力変動を見ると明確。また、7年間使った「SS-750KM」の出力傾向からもSeasonicの高い品質や優秀な設計面がうかがえるだろう。
Seasonic最上位モデルは、安定した出力傾向や高負荷時でも、まったく気にならない静粛性、低負荷(10%負荷)時でも90%台を維持する高い変換効率の実現。12年間保証かつ、その保証期間を支える高品質設計などで、十分に元は取れそうだが、容易に手が出せる価格ではないのも事実。
いま、コストを抑えつつ、Seasonic&高変換効率モデルを狙うなら、660Wモデルが1万8000円台になっている80PLUS Platinum認証を取得する「XP2S」シリーズを狙うのが、良いだろう。なお、こちらも後継に位置するPlatinum認証取得の「FOCUS Plus」シリーズが登場。入れ替わりが進んでいるので要注意だ。
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