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立教「新看板学部」を早慶並み・上智超えの難度にした仕掛け

2017年12月13日 06時00分更新

文● 週刊ダイヤモンド編集部(ダイヤモンド・オンライン

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 最難関の大学群「早慶上理」(下図参照)の一角、上智大との難易度の差を縮めつつある──。学習塾・予備校関係者の間で話題となっているのがその下にいる立教大の猛進だ。

 きっかけは11月に河合塾が発表した「最新入試難易予想ランキング」。立教大経営学部が早慶の看板学部並みの「67.5」(3科目)の偏差値をたたき出し、関係者の間に衝撃が走った。

 私立大学で67.5以上に位置するのは、早慶以外では立教大のみ。立教大を含む大学群「GMARCH」(下図参照)の他の大学はおろか、早慶上理の上理も「67.5」には食い込んでいない。

 しかも、2006年設立と歴史の浅い経営学部で記録してしまったのだ。快挙の理由は教育を充実させた結果、卒業生が活躍して企業や受験生に注目されたこと。

 現状では、上智大は大学全体では立教大より上位にいる。しかし、実は立教大には近年、人気が増してブランド化した学部が経営学部を含め三つある。それらの看板学部の評判が他の学部にも波及、大学全体の難易度が上がり、「上智大との差をじわじわ縮めつつある」(予備校関係者)という。

新設の学部がブランド化

 早慶並みの難易度を記録した経営学部の売りは人材育成で、多くの「仕掛け」が用意されている。

 しかも、仕掛けの一つは入学前から始まる。新入生を対象に1泊2日のウェルカムキャンプを上級生が中心となって実施。さらに、入学時に学部長から一人一人の学生に、学ぶ目的などの誓いが書かれたカードを手渡される。

「このプレッジ(誓い)という仕掛けで、全ての新入生に入学自体に“特別感”を持ってもらう。入学前からモチベーションアップにつながり、意識が劇的に変わる」(立教大学入学センターの和田務氏)という。

 入学後は、チームを組んで企業の課題解決などに取り組むプログラムを4年間かけて実施。チームプレーに必要な能力や、リーダーシップが備わっていく。

「社会に出てグローバルな場面でリーダーシップを発揮できる学生を育てるという目標の下、今の社会が求めている人材を輩出している。だから自然と世間の評判、学生の質、偏差値が上がっていったのではないか」と和田氏。

 では就職実績はどうか。金融業界のみならず、大手コンサル会社や総合商社、メーカーなどにも強い。

 ブランド化した残り二つの学部のうち観光学部は、1998年に日本で初めて設置された学部で、卒業生は観光・商社業界では一大派閥として知られる。さらに、08年新設の異文化コミュニケーション学部はGMARCHの中で最難関となっている。

 入学前の意識まで変える仕掛けのインパクトで学生の質を上げた立教大の動向に今後も注目だ。

(「週刊ダイヤモンド」委嘱記者 西田浩史)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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